「虹の彼方に」真夜中の虹 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
虹の彼方に
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炭鉱の閉鎖、父の自殺、強盗に遭う、警察に捕まり投獄、同室のミッコネン(ペロンパー)の死・・・運が悪い男カスリネンの未来が決まるという凝縮された期間ではあったが、イルメリとの出会いという幸運が彼を導く。イルメリはバツイチで子持ちだけれども、「こどもを作る手間が省ける」という言葉が決め手となって結ばれる2人。しかし、脱獄や偽パスポートのために悪人と組むところはスリリングでもあり、ミッコネンがいなければ成功しなかっただろうなぁ。
何もかも捨ててメキシコへ密航する新家族。「虹の彼方に」がラストに流れ、明るい未来が待っているかのようなエンディング。運のない男なだけに、新天地でも心配。そして暖かく見守り応援したくもなるのだが・・・悪人とは言え、カスリネンは殺しちゃったからなぁ。無宗教であるから罪悪感も薄いんだろうけど、成功しても人殺しの事実は消えないはず。幸せな人生はもう義理の息子に託すしかない!
原題「アリエル」の意味は貨物船アリエル号。死を覚悟してカスリネンに出港時間を伝えるミッコネンには感動すら覚える。どことなく『ブルース・ブラザース』を思い出してしまった。
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