「「母親だもの」「私は妻ですよ」」まぼろし shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
「母親だもの」「私は妻ですよ」
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映画「まぼろし」(フランソワ・オゾン監督)から。
「あれ、女子トイレのマーク、赤じゃない」なんて、
意味のないことをメモしながら観始めた。(笑)
印象に残っているのは、夫に失踪された妻とその母親の会話。
「ジャンはうつ病で、薬を飲んでいたの」
「知ってましたよ」「どういうこと?」「母親だもの」「私は妻ですよ」
「病気にも気づかずに?」「彼があなたに打ち明けたはずないわ」
「わかってないわね。母と息子の絆を甘くみてる」
「もうやめて、何かご存じなら教えてください」
「私は、信じませんよ。ジャンが自殺したとか、溺死したとか、
真実はもっと残酷。ただ単に、失踪したのよ。人生に飽きたか、
あなたに飽き飽きしたか。新しい人生に出発したのよ」・・
物語と違う部分で、フランス映画らしい精神的な部分の描写が
気になって仕方がなかった。
全体的には、予告編で見つけたフレーズ、
「突然、ひとりぼっちになったらどうします?」
「愛する人を失ったことを考えたこと、ありますか?」が、
この作品のテーマなのかな。
最後の「あなたは、万物になって、私に満ちる。智恵子抄」
これを引用した意味は、ちょっとわからなかった。
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