「タイトルなし」ぼくの伯父さん あま・おとさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
小粋な映画だった。
私は、こちらには、粋なセンスと風刺を感じた。
甥はおじさんと遊ぶのが好きだった。
そしてそんなユロは町の人達にも愛され上手くやっていた。
子どものように、無邪気に、素朴に…
そういう指向、そういうテーマはこの映画に一貫して流れていると思う。
それは、また主に最初と最後に登場するワンちゃんたちの群れ方や無邪気な動きに象徴されていると思う。
ユロの暮らす下町と妹夫婦が暮らす環境とがかなり対比的に描かれていて、その構図そのものと、それから、役立たずと見なされ田舎に追いやられるという結果そのものが、なかなかキョーレツで、社会批判的だと思う。
下町の人たちの間抜けさを描きながらもその眼差しは暖かく、妹夫婦を取り巻く人たちの優雅さや洗練を描きながらも、彼らは陳腐にも描かれている。
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