「誰が被害者になってもおかしくないという怖さ」ブレーキ・ダウン Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
誰が被害者になってもおかしくないという怖さ
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総合65点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
突然妻が消えて、妻を乗せた大型貨物車の運転手はそんなことは知らないという。犯人が誰かはこの時点ですぐに確定してしまうのだが、一体何が起きているのかがわからない。運転中に横から出てきた古い軽貨物車とぶつかりそうになったことから問題が発生しているのだろうかと思ったが、それにしては大型貨物車とのつながりがわからない。
結局は地元の数人がつるんで給油所で金持ちそうな旅行者を見つけては車に仕掛けをして故障させ、そこをさらっては金を巻き上げ殺していた。何とも荒っぽいうえに雑で、そのわりに利益が少なそうな犯罪だが、広大なアメリカではこの程度のことでも生業としての犯罪がばれずに成り立ちそうだと思わせる。
その意味で誰もが突然簡単に巻き込まれる犯罪という意味での怖さがある。しかも犯罪かどうかもはっきりしないから、いちいち捜査もしてもらえそうにない。自分もこの映画の舞台の場所の近くを車で旅したことがあるので、他人事ではないと思った。
作品としては、設定は悪くないのだが、長さも短めで展開もあっさりとしている。もう少しじっくりと描いて深みと緊迫感を出したほうが良い。最後の車での逃亡劇での結末は展開が急すぎるように思える。
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