「ブルジョア嫌い」ブルジョワジーの秘かな愉しみ jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)
ブルジョア嫌い
フランスを舞台にした
駐仏ミランダ共和国(中南米の架空の国)大使
ドン・ラファエル・アコスタ(レイ)とその友人たちの物語
特権意識やナルシストぶりが窺える
彼等の愚かさを観察し列挙するブニュエル
合間合間に夢の話や回想がでてくる
偽善者である彼等は浮気や特権活用の麻薬密輸をしながら
庶民の視線を怖れ
無知やプライドのせいで揉め事を起こしてしまったり、
悪事の発覚という悪夢(→殺害する/される)にさいなまれる
革命も怖い
とりあえず兵士には親密に振る舞いマリファナを共に楽しむ
(兵士の回想や夢には幽霊が現れる)
ブルジョア出身らしい司教をアゴで使い、彼は下層民を救済しない
テロリストとは意思疎通は不可能
で、先に拉致
セイリグが好きなので観ていたけれど
女主人タイプのステファーヌ・オードランが面白かった
二人とも背中が開いてるドレスを着用していて
セイリグの大きくあいた背中を見ながら
セヴリーヌを思い出したりする
熟女の肩甲骨まわりって結構魅力的
オードランの方は開きが少なく(肩甲骨も見えない)
両者の違いを表しているようだった
もうひとりの女性はヒッピー世代だし
ここでブルジョアたちを個別に揶揄しているようなのに
気がついた
セイリグが変な動物の(死体みたいな)毛皮を
首に巻いているのが可笑しかった(犬?)
ブルジョア嫌いのブニュエルの映画
悪夢にさいなまれながら陳腐な狭い価値観を持ち
突き進むブルジョアたちを
嘲笑うように自由奔放に表現しまくる監督
いつもつるんでいるのは共犯関係もあるけど
お互いを監視しあっているのかも
色々遊びがありそう…理解出来てないけど
彼の映画を全部見たら、もう少しわかるだろうか