劇場公開日 1989年10月7日

「公開前と公開後」ブラック・レイン johnny B badeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0公開前と公開後

2016年6月9日
PCから投稿

若い人はご存知ないだろうが、この映画が封切られる前。

宣伝では
「あの高倉健がマイケル・ダグラスと競演!」
「健さんハリウッド進出!」
「米超大作の舞台は大阪!」
「当然、日本人俳優も多数出演」
「ちなみに悪役には松田優作」

みたいな感じだったんです。

ところが、日本上映期間中に優作が逝去。

すると、世間の評判は一気に変わって
「優作、命を懸けた渾身の演技」
「ハリウッドではオファーが続出した中での早すぎる死」
「次回競演候補はロバート・デ・ニーロだった」
「遺作で光り輝いた松田優作」

と、完全に「松田優作作品」になってしまいました。

もちろん活動期間も芸暦も違いすぎるので比較はできませんが、
この作品は「松田優作の代表作」であっても
「高倉健の代表作」ではない。

作品自体は、摩訶不思議な日本の描写が
若干鼻につくとはいえ
実際に日本をロケ地にして撮影しているだけあって
当時の「ベストキッド2」とか
ほかの日本を舞台にした映画とは格段の差がありました。

その分、カルフォルニアで撮影した日本のシーン
(ラストの農園風景)なんかは、かなり不可思議ではありますが。

この映画のテーマである「異文化の衝突」「相互理解」は
見事に描かれてると思いますよ。

そして、あまり触れられない、
マイケルダグラスと、アンディガルシアもかなりいいです。

johnny B bade
トミーさんのコメント
2023年11月29日

弥生時代の住居? と一瞬思いました。

トミー