「ノスタルジー!」ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ LukeRacewalkerさんの映画レビュー(感想・評価)
ノスタルジー!
1999年製作、ヴィム・ヴェンダース監督のドキュメンタリーはカルト的人気を博した。それが25年の時を経て蘇る。
永遠のノスタルジック・キューバ。
戦前、ハバナに存在したキューバ音楽とダンスのメッカ、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのかつての出演者たちが、1990年代の終りに数十年ぶりにライ・クーダーによって集められ、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブという名を冠したバンドユニットとしてCDを発売。これが大当たりし一躍有名に。
世界的に無名、かつ埋もれたと思われていた老ミュージシャンたちが、生き生きとサルサを奏でる。
アムステルダムでの2日間のライブと、NYカーネギーホールでのたった1日のライブ。
それはまるで、キューバの街なかを行き交う1950~60年代のクラシックなアメ車のようだ。カストロの革命を経て、彼らの時は凍結されていたんだろう。
ライ・クーダーとわずかなメンバー以外は、2025年時点ですべて鬼籍に入っている。
それを考えると、この映画は本当に貴重な記録、アーカイブになった。
エンドロールを見ながら、余韻に浸りきった。
ああ、俺も歳を取ったものだ。
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