「偉大な選手と野球をやっていた父親への昔年の想い」フィールド・オブ・ドリームス Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
偉大な選手と野球をやっていた父親への昔年の想い
総合55点 ( ストーリー:50点|キャスト:65点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
野球場を作れば、彼らがやってくる。身銭をきって畑を潰して破産の危機に陥りながら、自分でも何をやっているのかわからないけれど天の声のままに行動し続ける。そしてそれは悔いの残る別れ方をしたまま会うこともなかった亡き父親へ繋がるものであったという話。
だけど要するにその父親に伝えられなかった思いを伝えて過去の家族の関係をすっきりさせただけ。父親とキャッチボールをして孫娘を会わせるためだけに、こんなことまでわざわざしなくてはいけなかったのでしょうか。人それぞれ過去にやり残したことはあるでしょう。でもやっていることがまどろっこしいし、やたらと綺麗に劇的に盛り上げようとするあざとさも感じます。
そもそもシューレス・ジョーとか往年の野球選手が幽霊になって出てきて野球をしたからといって、それがどうしたのか。彼らは八百長でメジャーリーグを追放されても、その後に他の独立団体で野球をやっていたのだから、何故今更死んだ後にもアイオワくんだりで野球をしなければならないのか。幻想奇譚なんだから何でもありなんだと言えばその通りだけど、製作者の独りよがりのように思えました。その当時の偉大な野球選手に敬意がある人にはいいのでしょうが、作品としてそれほど必然性も感じませんでした。
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