ファーゴのレビュー・感想・評価
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大切なもの
お金が手に入るなら、何の計画も立てずに、身内も殺すし、見知らぬ人も殺すしで、金と暴力とバカに支配された国をブラックに描いた傑作です。
自分の手を汚さずに殺人を委託するだけで、あとは底辺のバカが適当にやってくれるだろう的なジェリーの発想は、正に今のアメリカ国家の発想そのものではないでしょうか。フランシス・マクドーマン演じる女署長がラストで、「お金より大切なものがあるわ。そう思わない?」と言いますが、金と暴力とバカに支配された国では完全にギャグになってしまうところが、エグいところです。言葉が通じないというか。
アメリカのネガティブな部分はシリアスなドキュメンタリーフィルムで表現した方が簡単だとは思いますが、コメディタッチで表現するコーエン兄弟は、やはり凄いとしか言いようがないです。私の中では、マイケル・ムーアに近い印象です。
ゆるサスペンス
今まで何度も見ようと思ってたのに、見てなかった作品。スリービルボードつながりでようやく見る気になり観賞。
コーエン兄弟の作品らしくブラックユーモアたっぷりのゆるゆるなサスペンス。
人がいっぱい死んでるのに危機迫った感がまるでないところが可笑しい。
個人的にはノーカントリーの方が好きかなって感じ。タランティーノが好きな人はたぶんいけると思う。
コメディとも思えるサスペンス
こんなダメダメな殺人犯ている?と思わせるようなストーリー。
事件を起こした2人も、それを依頼した男も本当に行き当たりばったりで、何も考えていない。
そして、それを追い詰める警官もなんかゆるい。ゆるーーい雰囲気でなかなかの残虐な殺人事件が起こっていく。
そして、これは事実を元に作られたと冒頭で言っておきながらも実は、フィクションというなんとも言えないような微妙なオチ。
ある意味これってコメディか?と思わせるようなサスペンスっていうところが見どころなのか。
これが現実か泣
出来心の嘘を貫くのに、ここまで逆方向に向かっちゃうのかっていうくらいに思い通りにいかない悲しさ、そしてこれが実際にあったという悲しさ。(って思って調べたら、あの実話ってテロップはただの演出で、実際はフィクションなんですってwなんやねん!爆)
でも悪いこと、するもんじゃないですね( ͡° ͜ʖ ͡°)
それにしてもジェリー辛すぎるわ泣 1つのものを邪道で手に入れようとして、欲しいものどころかそれ以上の大事なものまで失ってしまう。事件の終着点と斧を持った男の人形を見てからの「人生にはお金よりも大事なものがあるわ。そう思わない?」というマージ刑事の言葉はなんか考えさせられます。
軽快だけど刺激的で、丁寧に練られた脚本には終始釘付けでした。コーエン兄弟パネエっすね!また何度も見たい映画を見つけました。
100点!
ユル〜い登場人物たち
陰惨で悲惨な事件の筈なのに出てくる登場人物たちがマッタリしてユル〜い感じで観ている側の力も抜けてくる雰囲気が堪らない。
ブシェミ演じる滑稽な犯人が好む女が全員ブス過ぎるのも笑えるしF・マクドーマンドのキャラと夫婦描写に癒される。
起きる事件が有りがちな感じでハラハラ、ドキドキする展開や一定の緊張感よりも地味で普通に居そうな人物たちの日常を"事件を含めて"過剰に描かない所が飽きずに楽しめる。
話の展開とこの先ドウなるのだろう?ってヨリもそれぞれの人間描写が楽しいチョットした群像劇。
フランシス・マクドーマンドが◎
コーエン兄弟の作品は、どんなテーマであれ、余りテンションのアップダウンが激しくなく、一定の温度で流れていくように感じる。そしてそんな点が個人的に好き。
今回も、ウィリアム・メイシーのダメ人間加減とスティーブ・ブシェミの変な顔と阿保さ加減にうんざりしながらも、フランシス・マクドーマンドが敏腕というか、恐れ知らずの女性警官をあっけらかんとしたナイスキャラで演じていて、内容はえぐいはずだが軽ーく見られるサスペンスになっていると思う。
こういう映画大好き
バイオレンス×
クズ人間たち×
アメリカの田舎
ブラックジョークが満載らしいけど理解できたところが少なかった。
いやクスッとする場面はいくつかあったけどね。
舞台がミネソタ州の冬で雪景色がよかった。
白一面が幻想的でした。
あの東洋人とのデートは何を意味していたのだろうか。
自作自演の身代金目的での誘拐は絶対成功しない災いの元なのでやめましょう。
最低にに気色の悪い最高の名作
これは実話の映画化である。完全に大嘘です。
前々からみたいと思っていたコーエン兄弟の名作。
コーエン兄弟らしいシュールでブラックな笑いが全編に散りばめられたサスペンス映画です。
多額の借金の返済のために狂言誘拐を計画し、義父が支払う予定の身代金をせしめようと考えた冴えない中年のおっさんでしたが、
肝心の実行犯が、とんでもない間抜けのドチンピラ二人組。
軽率で、衝動的で、無頓着で、無計画で無鉄砲な振る舞いが悪い方向へと転がり続け死体は増えるわ、大事になるわ。
ただ情けないおっさん達の痛々しい様を終始観察するそういうなんともいえん・・・作品になっています。
言ってみれば、仰天ニュースや世界丸見えでピックアップされるような、実際に起こったけどどこか浮世離れした不可思議なお話・・・っていう設定に基づいた疑似再現ドラマといったところでしょうか。
ただ、面白いのは。
仰天ニュースにしろ世界丸見えにしろ、ドラマとして成立させるために、緊迫感のある演出だったり、不必要な部分をカットしたり、
見世物として事件を加工して放送するのが普通だと思います。
ファーゴは全編垂れ流し。
二人組のいかれた男を追跡する身重の女性保安官は、捜査の傍ら旦那の釣りのための餌ミミズを買いに雑貨店に走るわ、はたまた旦那に内緒で昔の男に会いに行くわ、脱線しまくり。
妊婦で食欲旺盛なもんで、常にバーガーぱくつきながらの仕事です。
この脱力感というか(もちろん敢えての演出だと思いますが)、全体の緊張感のなさが他のどんな作品でも表現できない唯一無二のフシギーな世界観を作り出してるんでしょうね。
正直余韻もなんもありゃしないです。なんともいえない気分になるが、
僕はむちゃくそおもしろかったです笑
携帯電話がほとんど普及していない作品なので、若い人は違和感を覚えるかも。
For a little bit money. コーエン兄弟監督のブラックユーモア。
ちょっとしたお金の欲しさからずさんな誘拐計画を立ててダメになっていくお話。登場人物が一般市民でいわゆるイケメンなんて出てこない作品ですが、不思議に印象に残ります。
スゴい面白いかと言われればそうでもなく、かといって面白くないというわけでもなく、何か独特な雰囲気を持ってる不思議な作品。それがコーエン兄弟っぽいんでしょう。コーエン兄弟スゲェ!!って思える人は映画人レベルが高いんでしょうけど、私は一般人のようです。
「アメリカは一部のスゴい優秀な人間と大部分のダメな人間でなりたってる」とアメリカに住んでた知り合いが言ってましたが、大部分のダメな人間の方を描いた作品というのも珍しいかも?うーん、教育って大事だ!
後、スティーブン・ブシェミがやたらと変な顔って言われてました(^^)
感じ方がいろいろ
もう20年も前の映画になるのか。
初めて見たコーエン映画でした。
とにかく、全員真面目なのにばかばかしい。
コーエン映画は滑稽とよく表現されるけど、
まさにぴったりの言葉。
静かに淡々と、抑揚がなく、
大人のブラックな映画。
この映画が好きかどうかで、
自分の映画の好みが分かるかもしれません。
旦那は禿げてるし、多分裕福じゃない、
普通の暮らしをしてる警察官と
全く別の世界のような事件、
どっか他人事で、
それぞれの世界が相容れないような感じ。
そこに主人公も違和感を感じているような雰囲気がよい。
最後の、「私たち幸せよね」
っていうのは、
こんな事件を見てそう思ったんだろうな。
と思ってたけど、
初めて見た時から自分が歳を重ねたせいか、
もしかして、
そう自分に言い聞かせてるのかも、
って印象も受けた。
どうなんだろうか。
とにかく滑稽
登場人物全員がマヌケ。
バカバカしいが面白い。
ウケを狙いに
いってる感じはしないのに、なぜか笑える。
必死さが空回りするのを
傍から観るというだけでこうも面白いのか。
さすがはコーエン兄弟。
してやられた。
スティーブ・ブシェーミが
一番イキイキして見えた。
あっさり解決
ラストが意外とあっさり終わっていったな…という感じでした
小さな嘘がおおごとになっていく感じは、どうなるんだろう…と思って見ていたけど
あまりハラハラする要素もなく淡々とはじまり淡々と終わっていった印象
警察陣?がなんか変な感じだった…夫も含めて
田舎の純朴なゆるい雰囲気を出したかったのかもしれないけど、
なんか違和感を感じた
日本語でみてたので、そう思ったのかも
喋り方がすごく間延びしていておかしかった…
字幕で見たらよかったです
誘拐犯の二人は雰囲気も役柄もよかった。ありがちな犯人像ってかんじ
主人公やその家族たちもリアルで
こういう人、いるよねー!って思えたけど
警察役とその関係者たちだけなんだか異質だった
コーエン兄弟のノーカントリーはテーマを感じられたけど
この映画は、で…なんだったの?で終わる
冒頭に、この映画は事実をもとに作った…って書いてあったのですが、実はそんな事件はないみたいで
でも、みてたらこういう事件、起こりそうなんですよね
誰が主人公かと言われたらわからないし、それぞれの人生が同じ時間軸で様々な方向にすすんでいってるかんじ
これがこの映画のテーマでしょうか
この映画を見たあとに明日に向って撃て!を初めて見たのですが、
ファーゴってアメリカンニューシネマの現代版みたいだな、と思いました
昔の映画と違ってあるところに悪党がいて…という単純な構図じゃなく
悪党には雇い主がいて、関係性がちょっとややこしくなっていますが
アメリカンニューシネマは、まだ犯罪者やアウトローな主人公にも共感できる部分があるのに、
この映画は誰にも共感できないというのも、不思議な映画だと思いました
事実です(笑
事実です、と言ってるけど…w
どうしようもないな、この男w
コメディタッチなところもあり、楽しめましたね。
内容はコメディじゃないけど…
死に方がなんか笑えてしまうんですよね。
それぞれの配役もよかったな。
コーエン兄弟のユーモア
必死な人間程面白い。
犯人達は必死で事態をうまくいかせようとするのに解決するのはいっつも飯ばっかり食ってる妊婦の警官。
何事もゆとりを持って計画的にやらないと失敗しちゃうよ?って言うことを教えてくれる映画。
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