ファーゴのレビュー・感想・評価
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冬のミネソタの 惨劇
小悪党のジェリーの計略が 雪玉を転がすように、
どんどん大きな惨事に なってゆく
冬のミネソタ
庶民の 悪事と転落って こういう風に進むのかも、とも思わせる
沢山、死ぬのに おかしみがある
それぞれの人間の中の、ちょっとした邪悪さと暴走が 拡大してゆくのだが、それを止めるのが 妊婦の警察官
彼女の健全さと 幸福さは「足るを知る」という
ことわざを思い起こさせる
人生の真理は、様の東西を問わないか…
俳優が みんな 一癖あって、おかしい
まともな妊婦警察官マージ(マクドーマンド)が 淡々と仕事を進めていく様子も、アメリカの良心みたいなのだが、おかしみがある
私は 劇中で「変な顔」と、言われ続ける
ブシェミの 笑ってるような、泣いてるような、怒っているような顔(個性)と 小悪党感まるだしの存在感(演技)が、気になった
大男(ストーメア)との 対称も、面白い
潔癖症で 静寂を好む大男が、迷いなく人を殺すのも 病んでる感じがする(ミンチにした!)
車がないと どうしようもないミネソタの(アメリカの)広大さと、たまにすれ違う対向車が怖い
雪の地平線、美しいが 怖い…
雪で閉ざされてしまった 田舎町の住民の、軽い恐怖と狂気が わかるような気が…
(ディーラーのジュリーの元を 訪れる客が、塗装を拒むのも おかしい)
治安は良くて のんびりしてるが、それでも 警察官の苦労と恐怖も 想像できる、冬のミネソタ
面白かった!
ブラックならコーエン
凄惨な事件を扱った映画なのに、雪で覆われた地面の美しさと滑稽でもある人々の平凡な日常を対比させて、不思議な雰囲気を醸し出している。銃社会による狂気的な殺人事件も善良なる市民が生活する平凡との真裏に存在することを痛感した。あるきっかけで平凡が異常に変化するという不可思議な世界をウィリアム・メイシーが妙演してるし、F・マクドーマンドは食ってばかりいるけど事件を解決しようとしてるし、ブシュミは不気味だし、演技は最高。
F・マクドーマンドはジョエル・コーエンの妻で、撮影時には妊娠してたとか、実話と書いてあるが実はフィクションであったりと舞台裏も面白い。しかし、生涯記憶に残るといった映画ではないような気もする。
編集の重要さを感じる
レビュー
とても面白かった
大昔に見たっきりで『シンプルプラン』とごっちゃになっていた。
登場人物がクズばっかでとても面白かったし、実際犯罪者はあんな感じのうっかりした人が大半ではないだろうか。主人公は、奥さんが生きていた方がよっぽどひどい地獄を見たはずだ。徹底的になめらていたのだが、彼なら仕方がないだろう。「頼りない」は彼の本質を突いているし、絶対に出資したくない。
妊婦の警察官が単独で捜査していくのだが、コンビが基本ではなかっただろうか。なにしろ妊娠中なので危害を加えられないか心配で仕方がなかった。
(追記)
午前10時の映画祭で初めてスクリーンで見る。4年前に見ているのにほぼ忘れている。ブシェミがやたらと変な顔呼ばわりされているが、主人公のウィリアム・H・メイシーもけっこう変な顔だ。すごく面白かった。
大体忘れているのだけど、ラストの破砕機で人体を粉砕しているところは最初にレンタルビデオで見た時から強く印象に残っている。黙々と作業するピーター・ストーメアが怖い。
変な映画ー
で、かなり好きだった。
行き当たりばったりで人が死んでいき、
ひどいんだけど、
悪人と言うには馬鹿過ぎて、
お金より大切なものがあるよという
マージの言葉はきっと理解されてなくて、
そのなんか救われないなぁという。
でも実際に起きてる事件とか殺人も
行き当たりばったりで起こってしまうことが結構あるんじゃないかなぁと、
ゆるい調子で進んでいくから、気楽な気持ちで観てたけど、実はひどいぞと。
フランシス・マクドーマンドがまだ若く、
可愛らしい。
妊婦だからなんか動きがのんびりしてるのも可笑しかった。
たまたま妊婦の時に見れて良かった。
大切なもの
お金が手に入るなら、何の計画も立てずに、身内も殺すし、見知らぬ人も殺すしで、金と暴力とバカに支配された国をブラックに描いた傑作です。
自分の手を汚さずに殺人を委託するだけで、あとは底辺のバカが適当にやってくれるだろう的なジェリーの発想は、正に今のアメリカ国家の発想そのものではないでしょうか。フランシス・マクドーマン演じる女署長がラストで、「お金より大切なものがあるわ。そう思わない?」と言いますが、金と暴力とバカに支配された国では完全にギャグになってしまうところが、エグいところです。言葉が通じないというか。
アメリカのネガティブな部分はシリアスなドキュメンタリーフィルムで表現した方が簡単だとは思いますが、コメディタッチで表現するコーエン兄弟は、やはり凄いとしか言いようがないです。私の中では、マイケル・ムーアに近い印象です。
ゆるサスペンス
コメディとも思えるサスペンス
これが現実か泣
出来心の嘘を貫くのに、ここまで逆方向に向かっちゃうのかっていうくらいに思い通りにいかない悲しさ、そしてこれが実際にあったという悲しさ。(って思って調べたら、あの実話ってテロップはただの演出で、実際はフィクションなんですってwなんやねん!爆)
でも悪いこと、するもんじゃないですね( ͡° ͜ʖ ͡°)
それにしてもジェリー辛すぎるわ泣 1つのものを邪道で手に入れようとして、欲しいものどころかそれ以上の大事なものまで失ってしまう。事件の終着点と斧を持った男の人形を見てからの「人生にはお金よりも大事なものがあるわ。そう思わない?」というマージ刑事の言葉はなんか考えさせられます。
軽快だけど刺激的で、丁寧に練られた脚本には終始釘付けでした。コーエン兄弟パネエっすね!また何度も見たい映画を見つけました。
100点!
ユル〜い登場人物たち
フランシス・マクドーマンドが◎
こういう映画大好き
最低にに気色の悪い最高の名作
これは実話の映画化である。完全に大嘘です。
前々からみたいと思っていたコーエン兄弟の名作。
コーエン兄弟らしいシュールでブラックな笑いが全編に散りばめられたサスペンス映画です。
多額の借金の返済のために狂言誘拐を計画し、義父が支払う予定の身代金をせしめようと考えた冴えない中年のおっさんでしたが、
肝心の実行犯が、とんでもない間抜けのドチンピラ二人組。
軽率で、衝動的で、無頓着で、無計画で無鉄砲な振る舞いが悪い方向へと転がり続け死体は増えるわ、大事になるわ。
ただ情けないおっさん達の痛々しい様を終始観察するそういうなんともいえん・・・作品になっています。
言ってみれば、仰天ニュースや世界丸見えでピックアップされるような、実際に起こったけどどこか浮世離れした不可思議なお話・・・っていう設定に基づいた疑似再現ドラマといったところでしょうか。
ただ、面白いのは。
仰天ニュースにしろ世界丸見えにしろ、ドラマとして成立させるために、緊迫感のある演出だったり、不必要な部分をカットしたり、
見世物として事件を加工して放送するのが普通だと思います。
ファーゴは全編垂れ流し。
二人組のいかれた男を追跡する身重の女性保安官は、捜査の傍ら旦那の釣りのための餌ミミズを買いに雑貨店に走るわ、はたまた旦那に内緒で昔の男に会いに行くわ、脱線しまくり。
妊婦で食欲旺盛なもんで、常にバーガーぱくつきながらの仕事です。
この脱力感というか(もちろん敢えての演出だと思いますが)、全体の緊張感のなさが他のどんな作品でも表現できない唯一無二のフシギーな世界観を作り出してるんでしょうね。
正直余韻もなんもありゃしないです。なんともいえない気分になるが、
僕はむちゃくそおもしろかったです笑
携帯電話がほとんど普及していない作品なので、若い人は違和感を覚えるかも。
For a little bit money. コーエン兄弟監督のブラックユーモア。
ちょっとしたお金の欲しさからずさんな誘拐計画を立ててダメになっていくお話。登場人物が一般市民でいわゆるイケメンなんて出てこない作品ですが、不思議に印象に残ります。
スゴい面白いかと言われればそうでもなく、かといって面白くないというわけでもなく、何か独特な雰囲気を持ってる不思議な作品。それがコーエン兄弟っぽいんでしょう。コーエン兄弟スゲェ!!って思える人は映画人レベルが高いんでしょうけど、私は一般人のようです。
「アメリカは一部のスゴい優秀な人間と大部分のダメな人間でなりたってる」とアメリカに住んでた知り合いが言ってましたが、大部分のダメな人間の方を描いた作品というのも珍しいかも?うーん、教育って大事だ!
後、スティーブン・ブシェミがやたらと変な顔って言われてました(^^)
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