ピンク・フロイド・アット・ポンペイのレビュー・感想・評価
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時代と共にあって、そこで直立するバンド
ピンクフロイドの時代と共に創作して作品群の素晴らしさは、ロック好きなら共通認識として楽しめるだろう。生まれたばかりの音響機器とそれを使いこなす感性。音に対する全く新しい技術と感性が彼らを唯一無二のバンドとして、常に新しく色褪せることはない。軽くなる前のシンセサイザーの音が心に響く。60年代後半から70年代前半の音をパッケージしつつも、そこでモノリスの如く直立し、他の追付いを許さない。今後も彼らのフォロワーは増え続けるだろう。ロックに知性と哲学を持ち込んだピンクフロイドは既に永遠性を持ち、君臨する。
映像の方だが、素晴らしい4Kリマスターのお陰で昨日撮ったばかりとでも言えそうなくらい美しく、綺麗だった。公開当時よりも、現代で鑑賞出来た僥倖は計り知れない。
映像・音響、復元が素晴らしすぎます
フィルムでしっかりと製作されたものだけに、それが復元されるとかなりの質になるのだと、近年劇場上映されているビートルズとかクイーンの映像を見るとよく分かるのですが、ピンクフロイドのこの作品も相当なものでした。これほどまでに、高画質高音質で大画面の大音量で体感できるのならば、リアルライブをも凌駕するのでは!?と錯覚してしまいます。しかもこれは、ポンペイという特殊な場・環境下での収録・再構成された作品であるだけに、この上のないピンクフロイドを観賞できるというわけです。
ドキュメンタリー要素を含んでいるため、インタビューとか会話なんかもチラッと混じっているけど、なんかそれも省いてずっと彼らの音楽だけを聴いていたいような・・・ほぼほぼ音楽だらけなんですけど。
カッケー・・・、全部、格好いいんです。ギルモアなんて、ディカプリオにしか見えなかったなぁ。
とはいえ、これはピンクフロイドの音楽に興味があるから言えるのだと思います。誰それ?とか、聴いたことない、なんていう人が見ても、古くさっ!訳分からん、ということ必至なのでは・・・正直、知っている・興味ある自分でも、ちょっとそう思ったりしたので・・・
ある意味、ノスタルジーとか懐古的なところで成立しているような作品だと思うし、映画としての価値とか面白さはあまりないかもねー。だとしても、この作品の価値は相当なものです。
発掘されたポンペイ遺跡の封印が今、解かれる
IMAX で鑑賞
私のピンクフロイドの出会いは約45年前、FM局で好きなアルバムプレゼント企画があった。それまでに全く聞いたことがなかったが、雑誌の記事で興味を持っていて、プレゼントならもらおうと。『おせっかい』と『狂気』が人気らしいが聞いたことがないので分からない。なら両方書いてどちらかに、と。
当選した。『おせっかい』がきた。なんかよく分からないが、引き込まれた記憶がある。一番好きな曲はその時からずっと「エコーズ」。
このポンペイの映像は、本作公開まで存在を知りませんでした。
……………
1971年の映像だけど、その割にかなり頑張っている。音圧や後ろからも音が出ていて十分満足。
ポンペイの世界遺産でのライブに遺跡や溶岩など失われていた遺産が、ピンクフロイドのモチーフにマッチしていると思った。
それ以外のオフショットやレコーディング風景もあり、純粋なライブ映像ではない。
しかし直後に発売されるソフトには、映画本編とコンサートが収録されている。まだまだ発掘は続く…。
伝説のバンドを体験できる
ロック好き、プログレもそこそこに好きな人間としてはピンクフロイドは通らざるを得ない。だけどラジオで聴いても試しに買ってみたCD(アニマルズ)でもうまくハマらないなと思っていました。
とはいえプログレの代名詞となる伝説のバンドなんだし、きちんと知っておきたくて、映画館でのドルビーアトモスでダメなら合わなかったんだと思って諦めよう、という覚悟で観てきました。
結果、、、、こういうことなのか!とやっと本当にピンクフロイドを知ることができた気がします。ポンペイの円形闘技場の地べたに座り込み、裸足の足を投げ出してギターを鳴らしながらエフェクター?のダイヤルを左右に動かし、好き勝手に鳴らすように見えて、その直後に讃美歌のごとく美しいメロディーを奏でる、知性に裏打ちされた技術者集団がいました。
現代のただただ音数が多いだけの音楽じゃなく、研ぎ澄まされた音楽がここにありました。昔はレコードの豊かな音で集中して聴かれたから正しく評価されたんだろう、ワインは言語能力を豊かにすると言われるけどピンクフロイドもそうなんじゃないか、とか映画を観ながらも映像の先で、思索の森に踏み込んでいく体験ができます。
秋の夜長に一人で豊かな音響で観たくなる映画でした。いい経験が出来ました。
昨年から一番みている時間が多いバンド
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