「切ないマストロヤンニ」白夜(1957) kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
切ないマストロヤンニ
霧のかかったモノクローム映像。毎晩毎晩男を待ち続ける少女。1年経って気が変わらなかったら、そのときは結婚しようと言い残して下宿人は去っていったのだ。
渋い中年男のイメージがあるマストロヤンニもこの物語では頼りなさを発揮していた。待っている男がいるのか・・・しかし彼はほのかな愛を抱き、ナタリアを優しく見守る。
手紙を渡してくれと頼まれたマリオ。下宿人が帰ってこなければ自分がナタリアを愛し続ければいいのだと自分に言い聞かせて・・・ラスト10分にこの結末が収束する。下宿人を忘れさせようと説得し、ナタリアもマリアに心が傾いてゆく。
なんとも切なくさせる男マストロヤンニ。そんな男のことを思うのは妄想にすぎない!現実を見つめるんだと言ってはみたものの、現実は別にあったということか・・・
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