「演奏シーンだけはお宝です」ヒット・パレード odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
演奏シーンだけはお宝です
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年甲斐も無く女性に初心な学者、ホバート・フリスビー教授(ダニー・ケイ)がクラブ歌手でギャングの情婦ハニー(ヴァージニア・メイヨー)のお色気作戦に引っかかって事件に巻き込まれて四苦八苦、まさにハニートラップだったのだが教授の余りの純真さに今度はハニーが惹かれてしまうというラブ・コメディ。
教授は他の6人の学者たちとトッテン財団で音楽史の編纂をしているが当時のJAZZには疎いのでクラブを巡ってミュージシャンの協力を取り付けることになる、ハニーとはその縁で知り合うのだが訳ありのハニーが財団のスタジオに押しかけてくる、男やもめの7人の教授たちはハニーのお色気にノックアウトでお姫様扱い、この辺は「白雪姫と七人の小人たち」がモチーフらしい。
見どころと言うか聞きどころはベニー・グッドマン、ルイ・アームストロング、トミー・ドーシー、ライオネル・ハンプトンなど当時の本物のジャズの巨人たちのジャムセッションでしょう、というかそれしかありません。
ハリウッドの大御所サミュエル・ゴールドウィンさんは秘蔵っ子のヴァージニア・メイヨーさんで明るいコメディが作りたかったようで、気乗りしないハワード・ホークス監督にリメイクを圧しつけたらしい、脚本のハリー・トゥジェンド(ノンクレジット)さんも陽気で軽い物語が専門ですから音楽シーン以外は猿芝居、あまりのリアリティの無さに唖然。演奏が良いだけにドラマの軽さが際立ってしまいました。
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