劇場公開日 1996年5月25日

「関係性が薄い」ヒート きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5関係性が薄い

2018年12月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

怖い

難しい

アルパチーノとロバートデニーロの共演ということで、とても期待して観ました。
2人の演技はいつもの通り素晴らしいのですが、私はあまり入り込めなかったです。

まず登場人物が多すぎます。それぞれに得意な分野やわかりやすい活躍があればいいのですが、大抵は名前すら覚えられないほど陰が薄い。
ニールと彼らの信頼関係を示すような描写も少ない。ヤマに乗るか反るかの話で少し描いていましたが、あれだけでは足りない。
しっかり描かれていれば、その後の展開により深く入り込めたように思います。

私の理解力が足りないのかもしれませんが、ニールと敵対している人物も含め、人物の関係性、状況がわかりづらい。

あとは2人の家族、恋人の描写の意味があまり伝わってこない。仕事以外のニールとハナを見せることでリアリティや深みを持たせたかったのか。
ハナは特に後半で消化不良を感じましたし、ニールに至っては展開も絡むためか唐突だったり、イーディの立場的にも感情移入し難かったです。
ですが、なんだかんだ言いつつ、イーディとニールの最後のシーンはこの映画で一番印象的でした。そこは良かったです。

想像よりハナとニールに宿敵のような雰囲気がなかったところも拍子抜けでした。
港での心理戦と、カフェで互いの思いを話すシーンは良かったんですが、やはり関係性が薄く感じ、ラストもあまり心が動きませんでした。
似た者同士な感じは好きなのですが。

ハンバーガーを期待していたらサンドイッチが出てきたような感じの作品。悪くはないのですが、全体的に関係性の描写が薄かったです。

きーとろ