「犯罪活劇の最上の一つ」ヒート Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
犯罪活劇の最上の一つ
総合90点 ( ストーリー:85点|キャスト:95点|演出:90点|ビジュアル:75点|音楽:65点 )
活劇の迫力と人間関係の緊張感が途切れない。三時間近い大作だが退屈する暇はない。犯罪活劇の個人的な最上の一つ。
犯罪に染まって家庭をもつこともなかった有能な指揮官の下で万端の準備をして高度な犯罪をする犯罪集団と、それを追いかけるこれまた頭脳明晰で犯罪捜査にどっぷりと浸って家庭が破綻した刑事という役柄を、映画界を代表する大物俳優2人が演じて対立の構図がとてもしっかりと描かれている。刑事と犯罪者というその2人の人物像も、能力と私生活の両面で掘り下げる。そして頭脳戦と銃撃戦の双方で魅せてくれる。今まで共演がなくて互いに不仲なのではないかという噂もあった2人の実質的初共演ということもあり、その対立の構図が話題にもなった。
銃撃戦をはじめとして活劇部分の迫力はかなりのもの。映像だけでなく、貨物車を衝突させて現金輸送車を襲うときの音や、銃の射撃音といった音の使い方の迫力も凄い。
ちよっと気になったのは、あれだけの銃弾が飛び交いながら犯人側への命中弾が少ないところ。あれだけの弾丸の飛び交うなかに道路に無防備な体をさらせば、もう少し命中弾がありそうなもの。それと犯罪をどう準備をして実行するかという部分の描写は弱さがある。
コメントする