パンダコパンダ 雨ふりサーカスのレビュー・感想・評価
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【高畑勲が演出、宮崎駿が脚本を担当した日本アニメ界に置きな足跡を残すジブリの萌芽作品シリーズ第二弾。ハラハラドキドキ、楽しい世界観は既に出来上がっているんだなあ。】
■ミミ子とお父さんのパパンダと子供のパンちゃんが住む家にトラの子供のトラちゃんがやってきた。
サーカスから迷い込んだトラちゃんを送り返した夜、大雨で辺り一面が大洪水になってしまう。
ミミ子たちはサーカスの動物を助けるために、ベッドをいかだ代わりにしてサーカス団のもとへ救出に向かうのであった。
◆感想
・資料によると、このシリーズは1973年に公開されている。
そこから、高畑勲さんと、宮崎駿さんは日本アニメーション界の第一線を走って来たのだから、これは矢張り凄い事である。
・登場キャラクターも、その後の二人の作品キャラの面影があるし、(誰がどう見ても、パパンダはトトロだよね。)宮崎監督が拘る動きも、滑らかに描かれている。
<そして、今作から12年後に「スタジオ・ジブリ」が設立され、(前年だが)第一作「風の谷のナウシカ」が公開されているのである。
ナント、40年前である。当時、映画館で観た方は現在50代以降になるのかなあ。
それ以降も傑作、秀作を出し続けているのだから、そりゃあ、高畑勲さんと、宮崎駿さんは日本を代表するクリエイターであるし、多くの人に夢を与えて来たのだから、その功績たるや計り知れないよなあ、とジブリパークのある愛知県民の私は思うのであるよ。
子供達が、小さい頃から「となりのトトロ」を何度DVDで見た事か。
我が家には、スタジオジブリ作品の8割のDVDがあるが、近作の「風立ちぬ」以前のレビューを全然上げてないや。じゃーね。>
手紙を読んだおばあちゃんは何を思うのか
すてきな洪水
監督は『パンダコパンダ』『火垂るの墓』『おもひでぽろぽろ』『平成狸合戦ぽんぽこ』『ホーホケキョ となりの山田くん』『かぐや姫の物語』の高畑勲
脚本は『パンダコパンダ』『ルパン三世 カリオストロの城』『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』『魔女の宅急便』『紅の豚』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』『風立ちぬ』『君たちはどう生きるか』の宮崎駿
サーカスから抜け出してミミちゃんたちが住む一軒家に忍び込んだ虎の子トラちゃん
なんやかんやでトラちゃんはサーカスにいるトラちゃんの母と再会しサーカスに戻る事に
しかし洪水による水位上昇で取り残されたサーカスの動物たち
ベッドを船として活用し動物たちの救出に取り掛かるミミちゃんたち
サーカスの動物たちを乗せた蒸気機関車は線路がなくてもどこまでも
ミミちゃんはテンションがあがると逆立ち
スカートだからパンツ丸見え
なぜかパンちゃんの声担当者が変更
パンダのお父さんは力持ち
走行する汽車を体一つで止めるなんて新幹線を止めたテリーマンみたい
虎の子トラちゃんのデザインがちょっとな
やっぱり動物2匹に小学生1人だけの家庭生活って不味くないか?
配役
パンダ父子と一軒家で暮らす小学生のミミ子に杉山佳寿子
人の言葉を喋れるジャイアントパンダのパパンダに熊倉一雄
パパンダの息子でやはり人の言葉を喋れるパンちゃんに丸山裕子
サーカス団から抜け出しミミちゃんと暮らす事になった虎の子供でやはり人の言葉を喋れるトラちゃんに太田淑子
サーカス団長に和田文夫
サーカス団員に山田康雄
おまわりさんに安原義人
ミミちゃんが通う小学校の友だちのナナに弥永和子
ミミちゃんが通う小学校の友だちのカヨに松金よね子
歌を歌うようになりました
前作と続けて放送視聴。虎との意思疎通や水没した街等、更にファンタジ...
ジブリ
50周年の期間限定上映2作目
スーパー小学生ミミちゃんと怪力パパンダ
日本一つよい女の子の、とびきりゆかいな物語!
1972年公開の中編アニメ『パンダコパンダ』の続編。
大雨による洪水で孤立してしまったサーカスの動物たちを救おうとするミミ子たちの活躍を描く。
監督は高畑勲。
原案/脚本/画面構成は宮崎駿。
前作から僅か3ヶ月後に公開された続編。
作画監督の大塚康生さんによると、僅か40日で作り上げたらしい。…アニメって40日で作れるのか!?
最も脂の乗り切っていた時期の高畑・宮崎コンビだからなし得た偉業と言って良いでしょう。
今や大巨匠となった宮崎駿も、亡くなってしまった高畑勲も、当時はまだ30代。小さな子供を持つ若きパパだった。
あまりの多忙さからほとんど我が子と接することが出来なかった彼らにとって、『パンダコパンダ』という徹頭徹尾子供向けの作品を、どのような思いで作っていたのだろう。
宮崎駿の息子で映画監督の宮崎吾朗は、本作を父親に連れられて映画館で観賞したらしい。
父親の思い出を聞かれて「家にいない人」と答えた宮崎吾朗が、本作のことを嬉々として語っているインタビュー映像を見て、つい目頭が熱くなってしまった。
リアルタイムで経験した人間の心にいつまでも居座るパパンダとコパンダ。
後追いで観たいい歳した大人があーだこーだ言う作品ではないのだろう。
短い製作期間で作ったとは思えないハイクオリティなアニメーション。
物語は相変わらず牧歌的でのんびりしていてちょっとシュール。何度も寝落ちしかけたけど、まぁそれもしょうがないかな、と思えるような心地よさ。
山田康雄至上主義者の自分にとって、山田さんの声を聞くことが出来る本シリーズは堪らない。もっと声を聞いていたい…☺️
ミミちゃんの声を演じる杉山佳寿子さんは高畑勲のお気に入り。本作での演技に惚れ込み、『アルプスの少女ハイジ』ではハイジ役に抜擢した。
少女役だからといって可愛すぎる声を作ろうとする声優が多い中、杉山さんは自然な声色で素晴らしい、とのこと。
このままTVシリーズ化しても良さそうな雰囲気の作品だと思うが、当時そういったオファーは全くなかったらしい。多分映画の成績があまり良くなかったのだろう。
もしオファーがあればやっても良かったと高畑さんは語っており、もしそうなっていたならば日本のアニメ史にとって貴重な作品がもう一つ増えていただろう。
まぁ、そうなっていたら『ハイジ』も『トトロ』も生まれていなかったかも知れないけど。
ジブリファンなら一見の価値がある本作。
たまにはこういう緩い作品も良いかな☺️
※
DVD特典の、1994年に行われた高畑勲×宮崎駿の対談映像が面白すぎる。
ジブリって、スタジオで作られた作品よりも監督たち本人の方が面白いんじゃないかと最近思っている。
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