「2001年宇宙の旅と同じ位素晴らしいと思う(私だけ?)」バリー・リンドン ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
2001年宇宙の旅と同じ位素晴らしいと思う(私だけ?)
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キューブリックらしくないけど「2001年宇宙の旅」とともに、キューブリックの最高傑作であり、映画史上に残る名作。
また、ビスコンティの「ベニスに死す」と同様、映画が最高の芸術だと認識させてくれる作品でもある。
「2001年宇宙の旅」と同様、音楽の使い方が素晴らしく、特にヘンデルのサラバンド(結構アレンジしているが、個人的には元曲より素晴らしいと思う)とシューベルトのピアノ三重奏曲第2番ホ長調が最高にこの映画の雰囲気を盛り上げてくれている。
出世とお金だけが人生の目的だったような彼が、息子の死によって全てが虚しくなり、それまで以上にギャンブルと酒に溺れ、生きる屍のように破滅の道に進んでいくのである。
この息子の死のシーンは、キューブリック作品の中(キューブリックらしくないスパルタカスを除く)では唯一泣けるシーンではないだろうか。息子が落馬したことが原因で死んでいく直前、主人公が息子の頼みで、疎遠になっていた妻と手をつなぎ自分の武勇伝を語るシーン。息子は最後まで聞くことがなく死んでいく。主人公も彼の妻も号泣する。 主人公に共感してなかった私であるが、このときばかりは彼と同じ気持ちになって泣けてしまった。
ただ、主人公に好感が持てる訳でもなく、結構長くやや単調な展開なので、好き嫌いが分かれるかも。
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ぷにゃぷにゃさんのコメント
2021年10月9日
コメントありがとうございます。
そうですか、イギリス軍の戦い方は、れっきとした戦法だったんですね。
その時代の常識が、後世になると通じないパターン?
教えていただきありがとうございました。