「じんわりとくるロードムービーの傑作」ハリーとトント うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
じんわりとくるロードムービーの傑作
旅をする老人と猫。
それだけの映画ですが、なぜこれほど人の胸を打つのか。
普遍的な人間の悩みや問題を上手に見せていき、孤独な老人も猫に語り掛けるという手法で、身の上や心理を語ることができる。
猫は重要なアイコンで、近年でいえば、「ロスト・バケーション」でブレイク・ライブリーがほぼ一人芝居に挑戦しましたが、途中、遭難して飛べなくなったカモメが話し相手になるシーンがあり、主人公の心理が巧みに語られたのです。
当時、一人暮らしで、言い知れぬ孤独を抱えていた私は、この作品にえらく感動したものです。いまとずいぶん感受性が変わってしまったな。
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