「画期的な作品」忍者武芸帳 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0画期的な作品

2021年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 原画をそのまま撮影して役者がアフレコを行うという斬新な実験的映画。物語はかなり壮大な流れにあるし、織田信長などの実在の人物も絡ませてかなり面白いことは確か。坂上主膳とその妹・螢火は重太郎から逃れ、やがて自分そっくりな明智光秀に出会い、彼の影武者となるといった展開。

 主人公は重太郎なんだろうけど、影丸を中心とした影一族の話も面白い。影のヒーローなんだけど、全国各地の農民一揆を指導し、人々が平等に幸せを得るまで戦い続けるというテーマも大島らしさの現れだろうか。

 原作も知らない(とは言っても、原画そのままだから同じものか?)けど、農民一揆のくだりや重太郎の数奇な運命もドラマチック。しかし、影丸に感情移入しようにも、不死身の割には実は4人いたことによって集中できないし、最後に坂上=明智を倒したのも一族の鬼吉の方だったからなぁ。

kossy