「河は三途の川なり」デッドマン マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
河は三途の川なり
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キリスト教に於ける死とは天国へ行く事。だが、ここで描かれている場所は、過酷な事ばかりが連続する悲惨な場所。つまり、天国なんかじゃない。
最後にトーテンポールが撮されるが、仏教に於ける偶像崇拝の仏像と同じ。
途中撃たれた子鹿に添い寝する場面があるが、あの段階で主人公は既に死を迎えている。若しくは、最初から死の旅であったかもしれない。
川を『バビロンの川』と最初見ていたが、日本人なら誰でも知っている『三途の川』と確信している。彼はそれを渡り本当の『黄泉の国』へ旅立ったのだ。勿論、人間として生まれ変わるまで。
火の鳥の鳳凰編を思い出した。
この映画はタブーな出来事を含めて、全てが死。『バッファローが100万頭殺された』と言う話から始まる。そして、あっけない死がその後を追う。
撮影は小津安二郎監督の影響が多分に見えてくる。カメラの前で演技してそれを繫ぐ見事に矛盾しないストーリーが動き出す。
二回目の鑑賞。
傑作だと思う。
『捜索者』や『勇気ある追跡』をリスペクトしている。カモネ。
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