「作戦名▶︎紳士であれ。」テルマ&ルイーズ なつさんの映画レビュー(感想・評価)
作戦名▶︎紳士であれ。
こんな名作は劇場で観たかった
女という生き物は男という生き物によって変えられがち。
もちろん逆も然りだけど
横柄な夫に支配される妻テルマ
辛い過去によるものか仕事柄か人をよく観察して思慮深くしかし奔放に生きるルイーズ
真逆のそんな2人は親友でまるで姉妹のよう
夫にも彼氏にも内緒で2人で旅行に出かける彼女達
そこで1人の男により人生を狂わされてしまう
何も知らないティーンのようなテルマには男の下心なんて気づかない
過去の経験からか、その恐怖を思い出したのか思わずレイプ犯を撃ち殺すルイーズ
そこから逃避行が始まる
2人の精神状態はめちゃくちゃである
しかし、あいもかわらず懲りないテルマは若い男を引っ掛けてしっぽり。この辺からテルマは殻を破りつつあったのかも
一方でルイーズは恋人の優しさに触れ心が弱りつつある。
そんな中での軍資金盗まれ事件
ここで主導権を握るのはテルマ
完全に覚醒した彼女は笑顔で強盗。
2人はついに犯罪者
もう逃げるしかない
テキサスではレイプをされた方が悪いとのこと
なんて怖い街だ…
そこを毛嫌うルイーズは途中で立ち寄った場所でお爺さんに自分の身につけていたアクセサリーとテンガロンハットを交換する。テキサス人の見栄
レイプというのはいつまでも心に刺さり続ける
彼女達はひどい男たちによって人生を変えられてしまった。
その人生を取り戻すように2人で協力しながら強かに逃げ続ける。
トレーラーのエロドライバーを爆発させるところは爽快だった
そう。彼も彼女達に紳士であればそんな目には合わなかったのだ
素直にゴメンナサイしとけばよかったのにね
どこの男達も彼女を抑圧したり性的搾取したり馬鹿にしたりせず1人の人間として女性として接していればきっとこの様なことにはならなかったはず
それを乗り越えて笑いながら車を爆速し続ける。
男なんてクソくらえ
そんな奴らのために捕まるなんてまっぴらごめん
花が開くように笑顔で進む。
人生最後の日
彼女達はダイブする
友情と本当の自分の生き方を感じながら満面の笑いで。
悔いなど一つもない
そんなラストシーンに涙が止まらなかった
良い映画を観た後の余韻は半端ない
刑事さんの優しさと無念さには少し同情したが。
彼だけは彼女達の尊厳を守っていた
助けようとしていた
クソみたいな男(ルイーズの彼氏は除く)しかいなかったので彼の行動には光ものがあった
彼女達の服装やタバコなどの変化も面白いと思う