劇場公開日 2024年2月16日

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「自由を求める心と冒険の、奇跡のドラマ」テルマ&ルイーズ かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0自由を求める心と冒険の、奇跡のドラマ

2024年7月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

リドリー・スコット監督。

【ストーリー】
アメリカ南部アーカンソーの片田舎。
夫から暴力をうけていたテルマ(ジーナ・デイビス)と、レストランで働くルイーズ(スーザン・サランドン)は山小屋でのバカンスのために、ルイーズの66年型フォードコンバーチブルでドライブしていた。
途中ロードハウスで酒を飲んで、テルマが男に誘われダンスすると、男は車でテルマをレイプしようとする。
ルイーズが護身用の銃で男を殺害してしまい、二人はそのまま逃げる。
「正当防衛として、警察に出頭しよう」ともちかけるテルマを、
「レイプの証拠がない。ぜったいに自分は殺人犯になる」と聞きいれないルイーズ。
なら南にひたすら走って、国境をこえてメキシコに行こう、今までの生活など捨ててしまおうと二人は合意する。
開放的になったテルマは、思いもよらない度胸を発揮しはじめる。
途中でJD(ブラッド・ピット)という犯罪者と出会い、いい仲になるもそいつは二人の金を取って逃げてしまう。
テルマはJDが語った通りの手順でコンビニ強盗を成功させ、その金でさらに南へと逃亡する。

いわゆるクライムサスペンス+ロード物。
ただし主人公二人が働く中年女性で、犯罪を重ねるごとにどんどん人として解放されてゆくという、とても痛快な構成になってます。
どちらもかかえた鬱屈や心の傷に苦しみながらも、男たちから自由になってゆく。
物語がすすむごとにこちらまで晴れ晴れしてくる。
ラスト、男たちの手には絶対に落ちないと決めた二人の決断。

砂漠をまっぷたつにぶったぎる街道をひた走りながら、アップテンポな曲と共にラストまで風のように一気にかけぬけます。
リドリー・スコットの撮る雄大な景色と、自由になるたび美しさを増してゆく二人と、疾走する空みたいに青いフォードコンバーチブル。
とても鮮烈な、遅れてきた青春をふたたび味わえる、自由への希求と解放のドラマです。

かせさん
星のナターシャnovaさんのコメント
2024年7月15日

おっしゃる通り、自由への飛翔ですね!!

星のナターシャnova
rin*さんのコメント
2024年7月14日

ありがとうございます!
2人の望む未来って、始めは違ったのかな〜とか
始めっていつなんだろ?とか観る度に色々考えちゃいます。。
でも、結果だけじゃなくて、あの旅をする過程で2人のこと大好きになっていった私たちがここに居るんですよね笑

rin*
小町さんのコメント
2024年7月13日

コメントと共感ありがとうございます。
清々しいほどのイケメンでクズ男のブラピと、清々しくて切ないラストでしたね。
とにかく清々しい作品でした笑
「自由になるたび美しさを増してゆく二人」、ホントそう思います。

小町
NOBUさんのコメント
2024年7月13日

今晩は。いつもありがとうございます。
 今作のラストは、本当に衝撃的だし、名シーンですよね。
 色んな意見があるシーンとは思いますが、私は是としています。では。

NOBU
グレシャムの法則さんのコメント
2024年7月13日

傍観者効果というやつのことですね。
自分がもしかしたらその行為(例えば、目撃した犯罪の通報)の第一号になってしまい、もし誤報だったらどうしよう。
というような不安心理が先に立ち、犯罪が起きてるかもしれないのに沈黙してしまう。イジメっ子に向かってもうやめろよ、と言うのも勇気がいるし、周りも自分と同じように思ってる筈だ、ということにしないと自分のダメさ加減が受け入れられない。
本当に、身につまされます。

グレシャムの法則
ミカさんのコメント
2024年7月13日

コメントありがとうございます。自由への希求と解放のドラマ、本当そうですよね!大好きな作品です。

ミカ