「ドライブを区切りに進んで行くのがイイ」テルマ&ルイーズ はむちん2さんの映画レビュー(感想・評価)
ドライブを区切りに進んで行くのがイイ
前半、S.サランドンは「一緒に気分転換しようね」と友達の辛さを思っての犯行に見えたけど、正当防衛と言えるか微妙に思えたから逃げる選択をしたのでしょう。情があって優しい性格なのに、それが裏目に出る。
ブラピを乗せ「逃げドライブ」する景色は素晴らしいが「いい尻してる」とか、逃げてる状況なのに主婦の方、相当ストレスなのか肉食系なのかヤケクソなのか、微妙なコミカルさで解かりにくい
男女とも尻って見てるんですね・・・それは認識しました。
Sサランドン(独身)の方は、自分に惚れてる男を上手く活用するんだけど、悪い行いはいずれ自分に返ってくる...目に見えない世の中の自然な流れ、因果。
気持ち的には「主婦の方、お騒がせだな」が先行しましたが、話の進行スピードが丁度良く、雄大な景色も含め内容は充実していたと思います。ブラピから聞いた強盗話を実践してしまう部分なんて、メロメロになってる証でわかりやすい。悪い点はドライブ中コミカルなノリになり、事の重さが台無しになってしまうので、
「話は途中ですが一旦ブレイクです。一緒にドライブしてるつもりで観てください」そんな感覚になれれば映像を楽しめるはずです。
正直、トラック野郎に対し「ざまぁみろ」的な爽快感を味わう場面は、時代の古さを感じた。現代はセクハラ・パワハラ・DV...ハラハラ主張できる時代ではあるけど、男女のバランスは良い方向にいってるのか、逆利用してないかコミュニケーションの窮屈さは複雑になるばかりと思ったからです。まぁ暴力的にするのは映画ならではってことですかね。
映画ではレイプを問題に取り上げてますが、H.カイテルはちゃんと理解を示してたわけで、投げやり的な生き方に共感できるかは賛否が分かれるでしょう。
ラストは絶妙なタイミングで終わるけど、個人的には車が爆破し、H.カイテルが無念な表情を見せるエンディングにした方が「事の重み」が加わったと思う。コミカルに終わらせていい問題じゃないからね。
全体的には詰め込み過ぎな印象があり、良いところ悪いところ交互にありましたが、まぁまぁ楽しめました。
余談ですが、チャーリー・セクストンを観れて良かった。