「庭仕事は総てに通ず」チャンス sironabeさんの映画レビュー(感想・評価)
庭仕事は総てに通ず
屋敷で庭師をしていたTV好きのチャンス。しかし主人が亡くなったため、初めて外の世界へ出ることに。そこで政財界の大物ベンと妻のイブと出会う。チャンスは純真無垢な言動で人々を魅了し、思わぬ影響力をおよぼし。
チャンスが外に出たとき流れるのが、「ツァラトゥストラはかく語りき」。「2001年宇宙の旅」で有名な曲をそこで使うのは、猿が道具を見つけた事や人類が未知との遭遇する事と同様、と大げさに演出していると思いました。それだけではなく、原作そのものがニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」を下敷きにしていたための選曲でした。若い頃、読むのを途中でやめてしまったから、また読んでみよう。
TVのことしか世の中を知らないし、読み書きもできないチャンス。語るのは庭仕事のことだけだけど、周囲の人はそれを勝手に含蓄のある言葉とし、人々に影響を与えていく展開が楽しいです。「フォレスト・ガンプ」を思い出しました。
シャーリー・マクレーンが、やっぱり良いですね。ピーター・セラーズは、その後急死し、これが遺作となってしまいました。
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