「こんなスキヤキを食いました。」スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ The Dudeさんの映画レビュー(感想・評価)
こんなスキヤキを食いました。
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★分量は多すぎ。伸びたコシのないうどん入り。
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話は元ネタのお約束通りだが、ヒネリも何もない(弁天様の正体なんて即分かるし)。それで上映時間2時間は長い。本家ジャンゴは1時間半よ。緩い編集と勿体ぶった中身のない長回しが原因。『黒豹のバラード』の編集術を見て出直して欲しい。
★メインの具である肉が薄味すぎ。肉喰った気がしない。
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主演の伊藤英明の存在感の無さ。眼差しにも肉体にも「業」が全く感じられず、台詞の退屈さには欠伸が出る。桃井かおりの方が余程主役向き(タランティーノとのコントで台無しだが)。このヒーロー像を見ると、作り手は本当にマカロニが好きなのか疑問だ。
★その他の具の中には、それなりに食えるものもある。
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佐藤(何演ってもしぶとい存在感ある)、木村(気合いの入った女優さんだ。踊りは意味不明だが)、伊勢谷(意外に良い)、松重あたりは魅せ場あり。
★スキヤキなのに寒気がする。
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亜流竹中直人のような香川の寒い多重人格芝居、石橋の浮いてるカマ芝居などのお寒い笑い。作り手は面白いと思ってるんだろうけど、どちらのジョークも場を乱す余計なものでしょう。
★欧風料理の名店の味付けを加えたスキヤキ。これ見よがしな材料を使って見た目は派手な割に意外性のない味。薬には当然ならないが、さりとて毒になるわけでもなし。とにかく舌に残らぬ。
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三池作品は初めてだが、意外に個性が無いんだなというのが正直な感想。『キル・ビル』の二番煎じのようなアニメやストップモーションは観ていて恥ずかしい。全編英語というのも大胆だけど、映画の活きの良さを奪っている。(国内でも海外でもマイナス要素になると思うんですけど)
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