ゾディアックのレビュー・感想・評価
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じわじわと渋い映画です
なんだかんだいって、デヴィッド・フィンチャー監督作品は好きな方でして、見逃していたこちらを観てみました。
すでに大まかには事件のことも分かっているし、ゾディアックが誰なのか分からないままであるということも分かっているので、どこまでこの映画を面白くできるのか懐疑的であったわけですが、そんな不安もなんのその、緊張感の持続する、とてもよくできた作品でした。これで映画を撮ろうと決意できたこと自体がすごいですよ、ホンと。
下手に過剰なサスペンス感を出すこともなく、じわり、じわりと犯人に迫っていく様子は、なんだかとてもリアルで、情報が錯そうして訳が分からなくなる感覚もまた、実際の人物たちの気持ちを表しているかのようでした。
ただシンプルに、淡々を謎を追う。
最初の100分、淡々と時間は進む。
事件が起こり、新聞記者が騒ぎ、警察が捜査する。
1日後であろうが1年であろうが同じようにシーンが切り替わり、ただ事件だけを追い続ける。
そして、あと一歩のところで霧消と化す。
4年後。
後半になってようやくストーリーが展開する。
忘れ去られつつあるゾディアックの謎に、漫画家グレイスミスが狂ったように挑む。そして…
シンプルで分かりやすい構成にいつの間にか引き込まれてしまった。解けることのなかった謎に…
ノンフィクションなりの見方があるかも・・・
ジェイクさんとダウニーさん目当てで見ちゃいました。
場面が変わるごとに一週間後やら一か月後、一年半後など映画内での月日がとても速いです。序盤はちょっと戸惑いましたがわかりにくいというわけではないので気になるほどではありませんでした。
サスペンス映画として楽しむのもいいのですが、実際にいた「ゾディアック」という殺人鬼はどんな人々に影響を与え苦しませたのかを考えさせる映画でもありました。
しかしこれがノンフィクションと聞くと、このときこうしていればもしかしたら犯人を捕まえることが出来たのでは?っと映画を見ながら思うことが時々ありました。
魅せられる人々
ある連続殺人事件に魅せられていく人々のお話。
すごい時間たったはずなのに、半分ぐらいしか終わってないことに途中でびっくり!
2時間半の長丁場です。でも、面白いので、長く感じません。
やっぱりロバートダウニーJr.が出てるだけで、絵が華やぐ。
それは、実感しました!
実話かよ
いきなり殺人から始まります
挑戦なのか自己顕示なのか性癖なのか・・・
へんな記号の犯行声明のようなものを出していく
異様な連続殺人鬼
これが実話だというのだからもう怖いです
実話で仕方ないのですが最後はソディアック2を創れる終わり方なのか
結構楽しめた映画です
デビッド・フィンチャーの帰還
「セブン」「ファイトクラブ」でハリウッドに衝撃を与え、一躍、人気監督となったデビッド・フィンチャー監督の最新作。前作「パニック・ルーム」の体たらくぶり(ソウル・バスのタイトルバックとカメラワークを除く)で、「この人どうしちゃったんだろう?」と、映画ファンをおそらく心配させた彼だけど、本作で見事に大復活。まさにデビッド・フィンチャーの帰還だ!
映画全編にみなぎる緊張感もさることながら、主演のジェイク・ギレンホールを筆頭に、マーク・ラファロ、ロバート・ダウニー・Jr.、クロエ・セヴィニーら役者陣のヒリヒリと心に迫る熱演を引き出した演出手腕も素晴らしい。映像のテクニックの評価が先行していた感のある監督だったが、本作でその演出手腕の高さが改めて証明されたのではないだろうか。次の1本が楽しみだ。
やっぱりフィンチャー!
フィンチャー、期待を裏切りませんでした!2時間40分と長いのが難点ですが、物凄い緊張感で正直、見終わった後はぐったりでした。(会話が多くて英語にも集中しなくてはフォローできないっていうのもありましたが。)
面白かった~。とりあえず2007年の映画の中では5本の指に入ること間違いなし。長かったのが減点ですが、時系列で実際の事件を追っていってはしょりなしなので仕方がないか?
それにしても、フィンチャー節は健在で、セブンより劣っても、パニックルームよりはいけてます。出てくる俳優も、みなさん魅力的で・・・。ジェイク・ギレンホールは当たり前ですが、相手の刑事役の人(Mark Ruffalo)、当たりです。胸毛もっさりなのに優しい声で、刑事だ!って感じがしないあたりがよかったです。ERのグリーン先生(Anthony Edwards)が出ていました。づらだったので、最初気づきませんでした!イメチェン?? 最近乗りに乗っているロバート・ダウニー・Jrもオスカー・ノミネートまではいけなかったものの飄々とした演技は健在。
スリラー好きの方、フィンチャーファンにはおすすめです!
起きちゃいました
仕事つかれで横になりながら見てたのに、途中から体を起こし、画面に釘付け状態でした。
実話ベースで最後を知ってるのに、息をつかせぬサスペンス。デビッド・フィンチャー監督ってたぶん完ぺき主義者なのでしょうが、この作品は、題材に対しての敬意が見て取れ、それまでの作品と違いゆったりも観れます。
緊迫したストーリーに緩和剤を与えたのは、文句なしに主役を演じたジェイク・ギレンホール。すっとぼけた顔しながら、まったく冴えないオタクの役柄をコミカルに演じてます。終盤の活躍はドタバタ喜劇を見てるみたいでした。
そして、この事件にかかわった刑事やジャーナリストの苦悩や葛藤は、まさしくどこの世界でもあることではないでしょうか。仕事に対する忠誠心と情熱をもった人間はかっこいいですね。
殺人捜査の迷宮
『セブン』はややコケ脅しなところがあり、『ゲーム』は神経症で自己模倣のきらいがあった。傑作『ファイト・クラブ』以降はエンタメに徹した『パニック・ルーム』でソツのないところを見せ、本作ではここまで精錬と熟成をしてるのか!と唸らされた。もっとヤンチャを、もっと神経症に、もっとコケ脅しを、と思うような内容だがフィンチャーの物腰は冷静であり、そんな誘惑に乗らない。そんな語り口がインパクトを削いでいる感もあるが、きっと見れば見るほど面白くなっていくだろう。
ダウニーJr.やラファロの良さは言うまでもないが、何よりJ.C.リンチ、イライアス・コーティアスといった端役にまでが完璧な演技を見せているのが凄い。もっと無名の役者たち(被害者たち)もやはり凄い。フィンチャーの演出の賜物だろう。編集術と撮影も第一級。殺人捜査=迷宮というものを思い知らせてくれる脚本にも感服です。
息を飲むほどの力作
脚本が見事だった。時間軸で新聞記者、刑事、漫画家と事件を正攻法で描いているのに、すごみのある映画になっている。ドリームワークス的手法を省いていてもなお、瞬時も集中力がとぎれなかった。プロの監督とスタッフで、演じるものの力量を120パーセント引き出した結果なのだろう。
背景の生活や文化も時代が反映されていて、これにも感心した。個人的には、バックにオールディーズの音楽が流れなかったことが唯一残念。監督、スタッフ、俳優のレベルの高さに打ちのめされた!
少々消化不良の感あり。
1960年代末期から、1970年代初にアメリカ・カリフォルニア州で起きた、未解決連続殺人事件を元に、事件に関係した男たちの人生を描いた映画。サンフランシスコ市警察による捜査は公式に終了しているが、その他のナパ警察・ヴァレーホ警察等による捜査はまだ続いています。このゾディアックは、映画『ダーティハリー』の連続殺人犯スコルピオのモデルにもなっています。
非常に解釈に困る映画ですね。映画の前半と後半で、雰囲気がかなり違った印象を受けました。前半は、連続して殺人が発生し、それの告白文が新聞社に送られてきたために、物語がどんどん動いている印象を受けましたが、後半に入り、犯行がなくなってくると、物語がほとんど動かなくなってしまいます。そのため、一気に何年も時間が飛んだりしています。また、結局犯人はわからないままなので、そう言う点でもちょっと消化不良を起こします。もっとも、映画の最後のあたりになると、ほとんど最近のことになってしまうようなので、そう言う意味では、時間が最近に近づくにつれて映画として描きにくくなってしまったのかもしれません。
劇中では15年以上の時間が経過しているにもかかわらず、ロバート・グレイスミス(ジェイク・ギレンホール)の容貌にほとんど変化がありません。そう言う点が、ちょっと頂けませんねぇ。そう言うところも、この映画の印象がイマイチぱっとしない原因かもしれません。
ジェイク・ギレンホールの事件への入れ込み振りが中々良いです。もっとも、警察による捜査が壁にぶち当たってから彼の彼の活躍は始まるので、時系列的には、遅れてやってきたヒーローと言った感は避けられない雰囲気ですが。
実際にSF近郊のベイエリアで撮影されています。既に30年近い時を経ていて、街は変貌していますが、1960年代~70年代のサンフランシスコは十分に再現できていたとおもいます。
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