「ちょうどいい塩梅」ゾディアック ezioさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょうどいい塩梅
数年前に観たはずなのに似た映画やドラマを観ているせいか、展開もなにも覚えておらず再度鑑賞。観ながら「あ、やっぱ覚えてる!」というシーンもありつつ、やっぱりハラハラしながら楽しめた。
純粋な知的探究心、好奇心に執念が重なると見えてくる真実。「証拠のない真実もある」その言葉は捜査する誰しもが知っているが法規的社会との狭間でジレンマに苦悩しているのだろう。この映画はファンタジーと笑うこともできるが、映画だからこその表現でエンターテイメントとして成り立っており素晴らしく楽しめる。小難しくなり過ぎるところもヒューマンドラマでお涙頂戴になり過ぎるところも、一個人として捜査する主人公と観客が一体になることの出来るちょうどいい塩梅。
ラストシーンも"決着はつかないものの少し報われた"という点は、王道といえばそうだがデビットフィンチャーらしさのある後味悪くも光が差し込む良いものだった。
何といっても最後まで優しい奥さんだなぁ。
コメントする