「マジックの裏側にあるものは…⁉️」プレステージ bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
マジックの裏側にあるものは…⁉️
こんな上質なミステリー作品を見逃していたとは…。
19世紀末のロンドンを舞台に、当時の娯楽マジックの世界に生きる者達が、互いに鎬を削り、また、足を引っ張り合い、表舞台へのし上がろうとする人間模様が描かれている。また、後半には、マジックの中にSF的な要素も盛り込んでいる。
ライバル関係にあるマジシャン、アンジェーをヒュー・ジャックマンが、ボーデンをクリスチャン・ベール演ずる。マジシャンとしての意地とプライドの張り合いが、様々な人々を巻き込み,悲劇と不幸を撒き散らしていく。
どんな結末が待つのか、最後までハラハラ、ドキドキ。二転三転して最後に見えてきたものは、あまりに意外で、驚愕の真実だった。2人が命を引き換えにしてまで、守ってきたものは、アンジェーとボーデンのマジックの裏の裏に隠された秘密だった。
クリストファー・ノーラン監督が、ヒュー・ジャックマン、クリスチャン・ベールのW主演に、ベテランのマイケル・ケイン、そして、スカーレット・ヨハンソンまでも起用して作り上げた極上の作品。この豪華俳優陣の演技を楽しむだけでも、観る価値あり。
マジックをテーマにしてるだけあり、ノーラン監督が、観る者の裏の裏までかいて、練ったトリックで、騙そうとする本気度が伺える。
この世には、真実を知ることより、ありのままだけを見て、騙されている事の方が幸せな場合もあるのだろうと思える内容。久しぶりに、クオリティーの高いミステリーを堪能した。
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