「やったぞ!スーパーサブのサンティ!しかも愛車はスーパーカブではなく、ランボルギーニなのだ。」GOAL!2 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
やったぞ!スーパーサブのサンティ!しかも愛車はスーパーカブではなく、ランボルギーニなのだ。
前作ではイングランドのニューカッスル・ユナイテッドのチームの一員になるまでのサクセスストーリー。スター選手の座を獲得したサンティアゴだったが、今度はスペインリーグの強豪、レアル・マドリードから移籍のオファーが来るのです。ニューカッスルの街で地元民からも「辞めないでくれ」と泣きつかれるほどのヒーローとなっていた彼も、運を勝ち取るチャンスとばかり、フィアンセのロズをも説得する・・・
まるで『ロッキー』から『ロッキー2』へと移り変わる展開のように、さらなる高みを追求するため新たな挑戦が続く。サンティアゴにとっての挫折と苦悩、試合のために出来たフィアンセとの距離感と死んだと思っていた母親の存在が彼の心をじわじわと揺さぶってくる。しかも突如現れた実の弟がなにかと悩みのタネとなってしまうのです。レアルに移籍できたおかげで、裕福な暮らしもどことなく虚しさを覚えてしまうほどだ。また、パパラッチの存在、彼に迫ってくる女性スポーツキャスターの存在、それにニューカッスル時代からの親友ガバン・ハリスの不調など、サンティアゴを悩ませることが次から次へと訪れるのです。
実際のレアルのメンバー、特にベッカム、ロナウド、ジタンを中心に本物のメンバーを起用したスタジアムでの試合が凄い。ベッカムのアシストをそのままゴールするなんて贅沢すぎるくらいです。得点経過やムネスとハリスの交代要員としての存在もリアルに感じられる。ピッチ全体の動きはさすがに観られないが、スーパーゴールをばっちりキメるところなんて撮影タイミングも凄かったのです。どこまでがCGなのかもさっぱりわかりません(少林サッカーはわかりやすいのに・・・)。
映像は前作を上回るものの、細かなエピソードは前作同様、詰め込み過ぎ感がありました。日本語吹替版だったせいもあり、英語とスペイン語の言葉の壁が伝わってこなかったこともあったのか、ラストは興奮してしまいましたが、途中までは心に訴えてくるものがありませんでした。しかし、サッカーファンならもちろん、ベッカムを堪能できるし、ルトガー・ハウアーも堪能できることは間違いありません。次回作もベッカム中心になるかもしれないし・・・
〈2007年5月映画館にて〉