「既知との遭遇」インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 ipxqiさんの映画レビュー(感想・評価)
既知との遭遇
金曜ロードショーの新作に合わせたプロモーション放映もついにラストの村井國夫吹替版。
こんなに有名なシリーズなのに、ちゃんと観たことなかったんで、なんだかんだいいものを観たという気持ち。
シリーズを通してハリソン・フォードはほんとにチャーミングでかっこいいし、トレジャーハンティング版の007みたいだった。ジョジョ2部のジョナサンの元ネタなのは知ってたけど、ほぼそのまんま過ぎて驚いちゃう。
で、長いインターバルののちに4作目。CGもバリバリ使える時代になって作られただけあって全体にゴージャス。撮影はおなじみヤヌス・カミンスキーになっていたけど、往年のあの感じをちゃんと感じさせる画面だった。
話がすごい面白いとかじゃないけど、安定の演出のうまさ、テンポのよさでついついラストまで見てしまった。
ロズウェル事件だの、南米に残るオーパーツだの、一定の年齢以上の人なら懐かしさで脳がかゆくなるような「ムー」的ネタがてんこもり。
冒頭の核実験の再現場面や作目ジャングルでのチェイスシーン、軍隊アリの恐怖やラストの未知との遭遇シーンなど、「これどうやって撮ってるんだろ」と思うような場面や見せ場がいくつもあって普通に楽しい。
当然スタントも使ってるだろうけど、ハリソン・フォードはちゃんと動ける人に見えるし、乗馬シーンもあってサービス満点。
その後のインディはどうしていたの?という疑問にもさらっと答えたり、全体に散りばめられたアイデアがしっかり回収されててうまくできてると思う。まあアメリカのスパイとかいうのは正直余計だと思うけど…
あと、いつもは現地の人の描き方に配慮があったと思うけど、今回はちょっと一方的な「原住民」描写で後退してる感は否めず。
公開当時はこの後もスターウォーズのリブートだのブレードランナーだの、さらに5作目まで、あの頃のハリソン・フォード祭りになるなんて思いもよらなかっただろうなぁ。そういう意味では多少無茶しててもスリルがなかった。
なお過去3作は観終わる頃にはお腹いっぱい、もう勘弁という疲労感があったけど、本作ではそれがなかった。なぜでしょう…?