「ベルトルッチ監督が描く美しい恋愛映画」シャンドライの恋 たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)
ベルトルッチ監督が描く美しい恋愛映画
ベルナルド・ベルトルッチ監督による繊細で温かい気持ちになる恋愛映画。
アフリカで夫が教壇から連行されたことから、イタリアに亡命して、ピアニストのキンスキーなる男性の家で住み込み女中として働くシャンドライ。
するとキンスキーはシャンドライを愛し始めて結婚を申し込むのだが、シャンドライに夫がいることを知るキンスキーだったが……という映画。
全体的に会話があまり多くない映画なので、場面の流れとか雰囲気で物語の背景を察する必要があるが、わりとスッと入って来る物語展開。
また、さすがベルトルッチ監督なので、全編にわたって、映像が美しい。スローモーション、レコードの音飛びのような画面の微妙な省略によるスキップ的映像、らせん階段をなめるように追って映す映像の素晴らしさなどなど、ほんとに美しい!
亡き叔母から家などを相続して裕福なはずのキンスキーだが、途中から徐々に部屋の中の彫刻が減っていき、グランドピアノまで……この意味を知るとき、とても感動させられる。
ベルナルド・ベルトルッチ監督の見事な映画のひとつ。
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