ラブ・オブ・ザ・ゲームのレビュー・感想・評価
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ケビン・コスナー巡り第三弾
トレードが迫るベテラン投手、最後のゲームが始まる。
物語は進行中のゲームと主人公ビリー・チャペルの過去が交差する。恋人ジェーンとの出会いと別れ、喜びと悲しみ、栄光と挫折、マウンドで最も孤独なビリーとそんな彼を理解する勝気なジェーンの時間は炎のように着いたり消えたり。とても情熱的でした。
ケビン・コスナーは野球にも女性にも真摯に向き合うところがカッコいい。二枚目俳優のロマンス作品は数あれど、これほど栄光と挫折の出会いと別れと出会いが似合う俳優は彼だけかも。ピッチャーというエースらしい上品でクールなロマンスを演じていた。お相手のケリー・プレストンもそれに負けない強い演技。
※J・K・シモンズ監督はイカツイ。けど、試合終了時の猛烈な喜び様は性格が出てる。お次は鬼編集長か。
※吹替は大塚芳忠さん
ホラーじゃないサムライミ
ヤンキース対タイガース。タイガースにとっては消化試合でヤンキースにとっては地区優勝がかかる試合に先発登板のチャペル。サム・ライミ作品の主要人物JK・シモンズの鼻息が荒い。恋人ジェーンとの想い出がよぎり、出会い、娘の存在、手の負傷、最初の引退の危機、等々様々な葛藤を感じながら、淡々と投げ続ける・・・
7回辺りでノーヒットだということに気づくというのは、完全試合、ノーヒットノーランに共通するんですね。どうしても、巨人の槙原の完全試合を思い出してしまいます。
引退か現役かという去就問題と手の痛み。冷静ではいられなくなる雰囲気は良く表現していたように思う。内容を知らないでこの映画を観ると、つい驚いてしまうし、中年にさしかかった者にとっては勇気を与えてくれる。映画そのものより、自分の人生を思い直してみたら、感傷に浸れること間違いなし!ラブの意味は「愛」と「ゼロ」をかけているんでしょうね。
どうしても「メジャーリーグ」と比較してしまいます。
引退を覚悟し最終登板に向かう主人公。その主人公と恋人の出会い、別れ、再生を描く物語。
ケヴィン・コスナー主演のラブロマンスです。流石にケヴィン・コスナー・・・格好良いですね。
引退を覚悟しての登板シーンをメインストーリーに、恋人とのロマンスをインサートしてラストに繋げる手法は、お洒落で感心しました。
ただ、映画としては低い評価です。
理由は二つ。
一つ目は・・・長い。ラブロマンスに138分を費やされても、集中力が持ちません。シーンの切りようは幾らでもあったでしょうに。
二つ目は、野球シーンがしょぼ過ぎます。例えば、「メジャーリーグ」に出ているチャーリーシーンなら、野球シーンでも迫力を感じます。
でも、ケヴィン・コスナーのピッチングフォームを見てしまうと、「親子でキャッチボールしているの?」と突っ込みを入れたくなります。
そんなシーンを長々と映されるのですから、視線はスマフォに移っていきます。
大好きな俳優だったので、この内容は寂しさを禁じ得ませんでした。
幸せになりたい
ラブ・ストーリーって、自分の大事な人を想えるような喚起力があるかって重要だと思うんですよね。この映画は、そんな風に自分のこれまでの大事な人を想うことができる映画でした。それはそれは、幸せな時間なわけです。実際はいろいろと嫌なことだったり、合わないところだったり、いっぱいあるわけですけど、せめてこういう映画を観た時だけは、自分が相手を大切に想っていた瞬間を味わいたいですよね。
スパイダーマンへの布石となったこの作品、確かに良質なラブ・ストーリーで、安定の演出力を感じさせますね。どうだ、これで文句はないだろう、そんな感じが伝わってきます。超、ど真ん中なラブ・ストーリーです。奇をてらうことなんて一切なし。妙な技巧に走ることなんて一切なし。こ・れ・が・ラブストーリーだっ!って感じなんですよね。
人生の一つの終点を盛り上げる
総合:70点
ストーリー: 65
キャスト: 70
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 70
ケビン・コスナーのゴルフを取り上げた前作「ティン・カップ」とよく似た作品。
しかし今回の彼は引退間近のベテラン投手。歳をとり力が衰えとりまく環境も厳しくなれば、栄光の選手といえども色々と考えることも多いだろう。怪我もあればそれは尚更のこと。しかし彼の第二の人生の始まりにも少し絡めて、彼の人生の栄光の一部の終幕と次の段階への移行が過去も再生しながら描かれていた。なんとなく全てがうまくまとまっちゃうのだろうなという期待が普通に最初からしてしまうのだが、まあそれはそれで悪くない。
それにしてもそんな現役引退の岐路に立っている選手が、いきなりそんなすごい投球を強いヤンキースのホームゲームでするというのは現実感に欠ける。何故この試合でそれが出来るようになったのかという技術的なことは少しでもいいから入れて欲しかった。
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