カリスマのレビュー・感想・評価
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謎映画。何から何まで、最初から最後まで全く意味不明。意味不明すぎて...
謎映画。何から何まで、最初から最後まで全く意味不明。意味不明すぎて興味すらわかず。
意味不明の中に意味を見い出そうとする評論家諸氏には評判はいいようです。お子ちゃま脳の私には実につまらない作品でした。フランス🇫🇷を感じました(笑笑)
BS12衝撃シーンのため一部修正とか、いらんことすな(笑)
観客に製作意図を伝えようとする意思を感じない
この作品のことは全く知らなかったが、
キネマ旬報では第12位ながら、
満点を付けた選考委員が二人いたこともあり
初鑑賞してみた。
全てTV鑑賞で恐縮ですが、
これまで、黒沢清監督作品は「CURE」
「トウキョウソナタ」「岸辺の旅」「スパイの妻」等の作品が全てTV放映で採り上げられており
実力を評価されている監督なのだろう。
しかし、正直なところ、この作品の鑑賞後は
観なければよかったとの印象。
多分に、たくさんのテーマが潜んでいる
ように思えたが、
観念的で自己満足的な作風に感じ
全く理解が及ばなかった。
まず冒頭からして、
画面上の見苦しさがあって、
誰にどんな事態が発生しているのかが
判り辛く気勢をそがれた。
そして、話の展開に
私には解らないことだらけだ。
・警察手帳や拳銃を返したのは青年だが
盗んだ人物と車に火を付けたのは
誰なのか
・そして助けたのは本当に教授の妹なのか
・主人公は何故、
カリスマを世話する気持ちになったのか
・一般常識では空腹でも避けるはずだが
主人公は何故、キノコを食べたのか
・この土地やカリスマは誰の所有物なのかが
分からないので、
カリスマを伐採するしないと争う
双方の正当性に理解が及ばない
・後段で、伐採派は
暴力的手段でも何とでもなるのに、
何故、大金で老木を買おうとしたのか
・青年が急に金に興味を持ち
教授の妹を殺害するのは、
カリスマを焼かれた復讐心以外に
テーマ的に何か関連があるのか
・後から来たグループは大金を見せられても
何故無視して立ち去るのか
・カリスマは日本古来の生態系を壊す象徴
のように語られる場面もあり、
軍事の必要悪にまで言及する一方、
後段では特別な一本と森全体のどちらを
選ぶかと問うていたかと思うと、
後で、あるがままと語らせたりと、
論点が定まらない。
また、
・主人公が燃えたカリスマの代わりの木を
何故、唐突に提示することが出来るのか
・粉々になった老木に生まれた新しい芽は、
死んでると見える体にも新しい息吹も、
と言いたいのか、
中盤までの対立や共生の構図ではなく、
新陳代謝の構図に見えるが、
これはテーマの途中変更なのか
・そして、ラストの
強い者が生き残る、そのために軍隊も、
と符号させようとしたかのシーンも
等々、論点が解らないという点では、
枚挙にいとまが無い。
全てにストーリーを都合よく展開させるため
に話の要素を散りばめただけにしか
感じられなかった。
どうも冒頭の射殺される犯人の
「世界の法則を回復せよ」とのメッセージへの
回答の模索なのだろうが、
それに対する異なる考え方を
バラバラに出されては、
映画作品としては観客に戸惑うを与える
ばかりの作品になったのではないだろうか。
観客に製作者側の意図を伝えようとする意思
を全く感じない作品だった。
木を見て森を見ず
前半部分は木を守る桐山(池内博之)と伐採しようとする中曽根(大杉漣)との対立の構図。どことなくファンタジー色も強く、刑事の職を追われて森に迷い込んだ薮池(役所広司)や医者の神保(風吹ジュン)とその妹(洞口依子)が絡んでくる。
カリスマと呼ばれるその木を巡っての対立は、アイドル的なカリスマなのか、宗教における神の賜物なのかよくわからないが、森全体と一本の木のパワーバランスの象徴のように思えた。実際、何のために守ってるのか、何のために伐採しようとしているのかも掴めないまま物語は進む・・・黒沢っぽい。
ついに双方のバランスが崩れ、中曽根一派が木を持ち去り、それを奪い返す桐山。さらに神保姉妹がそれをまた奪っていくという意味不明の展開。戦争と平和といった世の中の縮図のような光景ではあったが、カリスマ=権力の争奪戦の中で薮池が平凡でありたいと願うように変化するところも興味深い。
そんな全体像は見えてくるのに細かなところで意味不明で残酷な行動もあり、やっぱり作品そのものは掴みづらいのだ。燃え尽きたかのようなカリスマだったが、薮池はもう一つあった(と信じてた)カリスマを守ろうとする。結局、神の賜物は人間が創り出したモノ。それが争いの種になり、全体から見ても神聖であり邪悪であるという両面性があるものだな~などと、勝手に解釈してしまいました。人によって色々違ったとらえ方が出来る、奥の深い内容でもありました。
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自宅で鑑賞。脚本・監督が黒沢清。不思議な世界観とリズムが共存している。画面と狂気を孕んだ内容は間違い無く監督印。深読みが出来る寓話なのだろうけど、余り愉しめなかった。“桐山直人”の池内博之は微妙だったが、淡々として自然体に見える役所広司の“薮池五郎”を始め、“猫島”の松重豊等、監督常連組の中、“神保美津子”の風吹ジュンは流石、“神保千鶴”の洞口依子も存在感有り。「世界の法則」とは、なすがまま・あるがままなのか、燃え盛る街に還るラストは印象的。特典映像内のメイキングが佳かった。55/100点。
・森の入口──バス停のシーンで高橋洋の『恐怖('09)』と同じロケ地が使われている事を発見。
・鑑賞日:2012年4月6日(金)
法則ってなに?
一本の木を守るか、森全体を守るか。
二者択一でなくてもいい。
どちらも生きたいなら両方生きればいい。
殺し合うならそれでもいい。
つまりなすがまま。
最初のカリスマが失われるが、枯れ木をカリスマと呼ぶとすぐさまそれを欲するものが現れる。
つまりカリスマなんか幻想だというわけ。
そのくせ、吹き飛ばしたカリスマの中に新たな芽を見つける。
消し去ろうとしてもムダ。次々現れるよということ。
オヤジ、金、若者、毒、崩壊…
ラストは未曾有の大反乱といったとこか。
これは次の時代を担うべき若者へのメッセージに思えてならない。
毒をもて。
体制に飼いならされるな。
抗ってでも新しい世界を創れと。
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