「「衝撃的なオチ」と「伏線」」マグノリア えみRさんの映画レビュー(感想・評価)
「衝撃的なオチ」と「伏線」
余命わずかの老人、SEXを説いてまわるカリスマ青年、癌を宣告された人気番組の司会者、
ドラッグ中毒の女性に恋してしまった警官、過去&現在の天才少年…その他もろもろ。
登場人物が多くて少し混乱すると思います。
彼らに共通することは人生において苦悩しているという事。
それぞれがアメリカンライフを送っている、ある一日のお話です。
一見何のつながりもないように見える彼ら。
そこで起こった偶然と不思議なめぐり合わせ。
人生に悩んでいる登場人物全員が窮地に陥った時に・・・
それは起こるんですwwww
なぜ空から蛙が降ってきたのか。。
82という数字がやたら出てくるのは旧約聖書の8章2節、蛙のエピソードからヒントを得たと言われていますが、
監督は脚本執筆当初は、この聖書の内容は知らなかったそうです。
チャールズ・フォートという作家の本からヒントを得たそうで、
「蛙というのは、社会の健全性を判断するバロメーター。環境が汚染されれば、奇形の蛙が生まれるからね」との事。
恐らく撮影途中あたりから聖書の件を知り82を演出に加えて
関連付けさせたのかも知れませんね(*^_^*)
それにアメリカでは「絶対起きないこと」の例えに「蛙が降る」という、ことわざがあったり
土砂降りの事を「it's rains bullfrogs.」と言うそうです。
bullfrogs=ウシガエル
で、色々調べた結果ですが・・竜巻なのですね。
映画のタイトル「マグノリア」は花の名前ですが、映画の舞台となったサン・フェルナンド・バレーに実際にある
ストリートの名前でもあります。ここは竜巻が発生しやすい地域です。
時々、気象情報が間に挟んでいたのは竜巻が起こりやすい条件だったのではないでしょうか。
少年が唯一人、蛙の雨を見ても大して驚かず「こういう事もありうる」と微笑んだ理由。
彼がいた図書館で勉強していた本が竜巻関係だったことw
冒頭でダイバーが飛行機吸い上げられたのは、これの伏線でしょう。
聖書、ことわざ、竜巻をかけ合わせた演出なんだと思います。
こういう伏線がいっぱいあります。
例えばクローゼットの殺人犯。ラッパー少年が犯人を警官にラップ調「犯人はうじ虫」って教えますが、
警官は理解できず。。ですが物語の途中で黒人女性の息子のあだ名が「うじ虫」と出てきます。
他にも伏線がありますが、映画を観て楽しんでください。
後から知ると2回目見るのが面白くなりますよ♫
結局のところ、この映画のメッセージ性は??
■偶然は必然だったとか・・
■人生において何が起こっても不思議ではない・・
■信じられない事態が目の前で起こったことで
それまで心を捕えていた悩みを一瞬忘れ追い込まれていた状態がリセットされ自分を捕えていた悩みを
今までとは違った角度で見ることが可能になった・・
そういう事を言いたかったのかな?
トム・クルーズのブリーフ姿が見れるとは思わんかった。(笑)
今のトムなら演じないような役柄なので貴重な映画かもだねw
3時間と長い映画でありながら、謎は謎のままにして伏線だけは用意周到。
あとは観客がそれぞれに考えてねって感じです。
分からないまま観ると不完全燃焼で(゚Д゚)ハァ?ってなる映画ですねw
突然のコメント失礼します。
「蛙というのは、社会の健全性を判断するバロメーター。環境が汚染されれば、奇形の蛙が生まれるからね」とのことですが、こちらはどこで発言していた又は掲載されていたかわかりますでしょうか?
お手すきの際に、ご返信いただければ幸いです。