「リアルな感情」グリーンマイル もえさんの映画レビュー(感想・評価)
リアルな感情
まず、ボスの性格のナチュラル加減が好きです。
まっすぐに、今の現状を察しながら何が正解か、自分の感情はどうなのかを考えてのリアルな行動。
ボスの全ての感情において、理解出来る所が、親近感もありとてもすきでした。
そしてこの映画の演出の仕方が本当に素敵です。
電気や、ねずみさん、口から吐くもの。
全ての演出において、理由があるように感じ、無駄ひとつありません。
演出として観客の人などをだすシーンは一つもなく
グリーンマイルだけの世界観があり、とても入りやすいです。
※ネタバレ※
コーフィはとても優しい男性です。
ですが、悪い男に罰を与えてしまうシーンがあります。
一瞬、コーフィなんでそんなことしたの!?
と思いましたが
コーフィはまっすぐにまっすぐにしか生きれない人で、
だからこそ、とてもこの力に苦しんでいままで生きてきたのだと感じました。
※がっつりネタバレ※
ボスが、「一緒に逃げないか?逃げれるところまでいってみないか?」というシーンがあります。
このセリフには、終わりがあり、
いつか捕まってしまうことはなんとなく表されています。
自分の人生が終わってでも、死刑には出来ない、という感情が強く感じました。
この人を助けたい、よりも。
同情などは一つもなく自分の感情だけで
そこまでできるボスがとてもリアルで
なんとも言えません。
コーフィは、この話を断りました。
とても、辛い、と。
それを聞いたとき
私の感情としては
早く楽にさせてあげて、
自分はコーフィの全てを一生記憶の中に生きさせてあげることがいいのではと思いました。
とても辛いですが、ボスはその後は、
私と同じことを思ったとは言いませんが
まぁ似たようなことを思い、受け止めたと思うと胸が苦しくなり
とても印象に残っています。
死刑のシーンは、もう号泣でした。
最後まで受け止めなければならないボスと
無実でも死刑されてしまうことを受け止められてるコーフィの二人の感情が
ずきずき伝わってくるようで涙が止まらなかったです。
電気がばちばちなり、ボスがまっ暗闇の中で光が散りばめられるシーンがありますが
その光景通りの感情を襲われて、その時が一番泣いてました。
このように演出される映画は
その空気に包まれてくような感情になり、好きです。
ラストのラストで、
コーフィを死刑にした罰が下されている
毎晩死ねるように願っている
というようなシーンがありますが
私としては、
コーフィからの贈りもので、
一生コーフィを忘れないようにくれたものだと思いました。
ねずみさんも生きていて、
コーフィはいろんなものを残していったなぁと思いました。
ボスの、早く死にたい。と思う所も
リアルでボスらしくて素敵だと思いました。
生と死について何か伝えてるのはとても分かりますが
そこは私には残念ながらまだ考えさせられるところがわからず
さらーっと流れていったので、スルーしますが、
とても悲しく重い映画を
昔の思い出を浸るように話が進んでいき
このように終わらせたこと、
ラストを少し軽くしてある所がお気に入りです。
.*・゚ 読んでくれた方ありがとうございました.゚・*.