「日本で見ることができるスウェーデン映画としては良い映画」ロッタちゃんと赤いじてんしゃ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
日本で見ることができるスウェーデン映画としては良い映画
今年118本目(合計1,210本目/今月(2024年3月度)36本目)。
(前の作品 「ゴーストワールド」、次の作品「ペナルティループ」)
もともとこの作品は2000年代に放映されていたもののリバイバル上映であるようです。
とはいえ、スウェーデン映画が放映されるのは珍しく(さらに珍しいことに、シネマートではリトル・エッラ(新作)やこれに付随してロスバンドの復刻上映もある)、いわゆる「北欧の国特集」という概念でもあるのでしょうか?
本映画自体はスウェーデン国内でも子供でも理解できるようにという趣旨から、字幕にもかなり配慮があるどころかストーリー自体がかなり平易で、ストーリーというストーリーがまるでないので(ほぼ平坦なストーリーだし、ストーリーの変化というものもない)、本映画の「積極的な」採点は難しいかなというところです(いわゆる現地での「学習映画」ないし「情操映画」という趣旨にもなっている)。
ただ、この映画は1990年~2000年ころの「少し古い映画」で、それに伴い気になる点もあります。この点は以下に触れますが、採点幅がまるで不明で「減点幅すら不明」といった状況なのでフルスコアにしています。
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(減点なし(?/減点0.5程度か?)/序盤の「お医者さんごっこ」で映る赤十字)
いわゆる「お医者さんごっこ」の中で、看護師役の子が赤十字がうつった帽子をかぶっていますが、赤十字に関する条約は日本・スウェーデンも批准しているところ、この条約は国内で「赤十字の記号の目的外使用」を禁止するように求めています。日本では個別の法律で「みだりの使用」を禁止し、懲役刑もあります。
「条約によるもの」なのでスウェーデンにも同じ趣旨の法律(懲役刑かどうかはともかく、勝手に使用するなというもの)はあるはずで、この点について、2023~2024年の復刻上映という点は理解しても「赤十字の記号について」について説明書きがなかったのは気になりました。
※ ただ、この条約で制定が求められる「目的外使用を取り締まる法律」は、日本でも「みだりに」とつくように取締り法規というより「みだりに使用しないでね」という趣が強く(なにせ、極論、赤い線を2つ書くだけでも触れうる)、表現の自由ほかで「取締りを厳密にすると無茶苦茶になる」という事情もあるので、「あまりにも無茶苦茶しない限り事実上スルー扱い」ではあります(コミケほかでも「使用しないでね」程度で、検挙例はまるで見当たらない)
※ 病院などでは赤十字病院以外では「緑・青十字」のように「赤十字」にならないようになっています。
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