「精神状態が安定しているときに、どうぞ…」ソフィーの選択 おまつさんの映画レビュー(感想・評価)
精神状態が安定しているときに、どうぞ…
メリル・ストリープの鬼気迫る演技に心がくじかれてしまいそうになります。特に有名なあの最後の凄惨なシーン。精神状態が不安定と思われるときは是非鑑賞をお控えください。
大昔にチラ見した映画雑誌で、女性が選ぶ嫌いな女優というテーマがあって、誰もが認める大女優である彼女がワースト3くらいに選ばれていたのを思いだしました。理由は覚えていないけれど、彼女は女性の嫌な部分を演じるのが上手すぎて、これを見せつけられると女性は逆に嫌悪感を抱くのかな。「クレイマー、クレイマー」や「マジソン群の橋」でもそうであったように。この映画の彼女も決して「悲劇のヒロイン」なんかじゃなくて、壮絶な人生を送る決してそうはなりたくない女性像をエグいまでに演じ切っているんです(独りよがりの憶測であれば、女性の方々、お許しを)。
こんな大作でありながら見終わった後に沈んだ気持ちになってしまう映画は興行的にこれからも創られることはないんだろうなあ。いずれにせよ記憶に刻まれる一本です。
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