「理解するとは・・」バベル 徹2001さんの映画レビュー(感想・評価)
理解するとは・・
日本の女優さんが、アカデミー賞の助演女優賞を受賞したとか・・・・上映された作品を見た方が気分が悪くなってしまったとか・・・ゴールデンウィーク前後に随分報道された作品でしたね。今日は久しぶりに午後早く仕事を切り上げられましたので、夕方の上映を見てきました。
映画以外では表現できない作品・・・、アメリカ・モロッコ・日本、それぞれを舞台として、それぞれの人間模様を描き出す。英語・スペイン語?・日本語、それぞれの場面でそれぞれレの言語が飛び交う。異なる言語の中で、意思が通じないもどかしさ。しかし、それぞれの画面は必要以上に説明を付け加えない。
すれ違い・行き違い・対立・・・・・登場人物はそれぞれの舞台で交錯する。
分からないもどかしさに、観客は振り回される・・・・、そう、ちょうど翻訳物の小説を読んでいるかの如く、吹き替えや字幕のない外国ものの映画を見ているかのよう・・・。外国人となれない外国語で、相手の言おうとしていることを、知っている単語だけの意味をつなぎながら、推測しているよう・・・。
しかも自体は次第に深刻になっていく・・・・。
けど・・・・、思いの通じ合うことができずに、やきもきしている私たち観客を、最後の場面で救ってくれたのは、言葉発することのできない、聾唖の方の仕草であることが・・・なんとも意味深いエンディングでした・・・・。
最後の場面では・・・ ヤラレタ・・・と 思わず拍手をしそうになってしまいました。
映画に対して、いわゆるハリウッド映画的な、「スッキリ」を求める方にとっては欲求不満になる作品。でも、映画好きには是非見て欲しい作品です・・・
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