劇場公開日 2008年7月5日

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「署名運動によって公開!!」ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン! いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5署名運動によって公開!!

2008年8月4日

笑える

楽しい

興奮

 どこかの国にオマージュ、オマージュと言って、パクリばかりしている、
 パクリにしかなっていない監督が居るけども、
 こういう作品こそがオマージュで、映画への愛が溢れていて、
 溢れて爆発している。でも、暴走はしていない。

 ロンドンの警視庁で仕事が出来すぎて、
 優秀すぎて田舎の平和そうな村へ左遷させられた警官の
 ニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)は、村の人々も、警察の人々も、
 のんびりな平和そうな村でも、ドン臭くて刑事モノ映画オタクな署長の息子
 ダニー・バターマン(ニック・フロスト)と相棒になっても、
 1人張り切って仕事を遂行しようとする。そんなある日、
 村で死人が出る事故が連続しておき、
 事件だとエンジェルが主張しても誰も相手にしなかったが・・・。

 ショーン・オブ・ザ・デッドを観て、
 エドガー・ライト監督とサイモン・ペッグ&ニック・フロストのコンビに、
 全てを笑いにつなげるような、ゾンビ映画への愛が溢れた作品で、
 彼らのファンになってしまって、俺たちスーパーポリスメン!
 というおバカな副題によって、今回も同じ様なテイストで笑わせて、
 笑わせて、なんだろうなと思っていたら、十分すぎるぐらい笑えたが、
 今作は序盤から中盤にかけては、ちょっと押さえ気味で、
 まったり感を感じさせ、後半は一気に毒気を吐き出したような展開で、
 爆笑してしまい、いい意味で期待を裏切られた。

 平和そうでゆったりとした雰囲気の村が、その本性を見せていく。
 人が良さそうで、どこか何かを隠していそうな村人たちや、
 隠さないで見せる残虐なシーン。事件の謎を追っていく警官を、
 今作はポリス・アクションをど真ん中に据え置き、
 当然コメディ的な味付けをし、サスペンスやホラーや、
 怪獣映画にも?自らのオタク振りを、愛を注いでいる。
 全てが分かるわけではないが、多くの作品への愛が散りばめられ、
 独自の味付けで笑いが入っており、この辺の笑いは笑えない人は、
 全く笑えないかもしれない。
 しかし、ただ単に好きな作品をパクッて入れました、というのではなく、
 作品への愛を感じさせて、ストーリーを乱すことはなく、
 これこそがオマージュなのだと思い、少々オーバーかもしれないが、
 そのオーバーさがまた痛快で心地いい。

 詰め込んで、詰め込んで、欲張りなほど詰め込んで、
 破綻させることのないこの作品は、エドガー・ライト監督のオタク振りを、
 映画への愛を、情熱を感じさせ、次の作品も期待してしまう。

 前作のショーン・オブ・ザ・デッドでもあったけど、
 映像的に繋がりがおかしいシーンを残しておくのは、わざとなんだろうな。

いきいき