バーティカル・リミットのレビュー・感想・評価
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監督の演出手腕が光る山岳アクション
感想
VODで久しぶりに鑑賞。製作から24年以上経つがあらためて鑑賞し直しても監督の場面展開、カット割等の演出手腕が高度で優れており、娯楽性を重視したストーリー展開と共にハラハラ、ドキドキのシーンの連続で観客の度胆を抜く面白い山岳アクション映画を観たという気分にさせられる。
製作当時の特殊映像としてのVFX技術は画像処理情報量的に現在と比べると低く、山岳部の背景合成や雪庇崩落シーン、へリコプターの崖への接近シーンに粗が見えるものの、実際撮影した山岳部(ニュージーランド)の絶景と過酷な環境下で演じられた俳優陣の素晴らしい演技がVFXと絶妙なバランスでマリアージュされ本物の崖登りシーンや雪崩、尾根急峻部の歩行シーン、雪庇の質感がリアルに表現されていて今観ても上手い画創りをしていると感心する。制作面からもっと評価されても良い映画であると感じる。
クリフハンガーも美しいイタリアンアルプスでロケされたS・スタローンが身体を張った活躍をする映画で好きだか、何も考えずに話の内容に驚きながら楽しめる山岳アクションとしては本作の方が一枚上手と感じている。
物語の中で何故そこにニトログリセリンがあるのかや、不条理な理屈での人の死に様などの展開は脚本が悪いのではなく、あえて説明を入れないで観客の驚きと動揺を誘う狙いで制作されている。常識的な細かいことは余り考えずに鑑賞すると楽しめる娯楽作品である。比較するのも何だが、MADMAX程の不条理さは無いし、本作で描かれる死生観や正義観は山に人生を掛けて生きている人々の究極の最終的な各登場人物の名誉ある合理思想と解釈する。
⭐️4.5
本当に面白い映画の要素の一つにあると思うのは、「理論、理屈は関係ない。」ということである。その映画が面白いと感じる心であり想いが重要なのである。
好みではない
体当り山登りアクション
山の迫力
ハリウッド映画作品です…
ブラックな登山家心理
クリスオドネル扮するピーターは、父親とロビンタネイ扮する妹アニーとロッククライミングしていたら上から人が落ちて来て3人とも巻き込まれ宙吊りになった。父親はピーターにロープを切れと命じた。3年後、アニーは山岳リポーターになりピーターは山を捨て写真家になっていた。アニーは、仕事でK2に登る事になっていた。嵐が迫っていたのでたまらずピーターはベースキャンプから下山せよと言ったが、パーティーは危険をおして強行した。猛吹雪に襲われアニーはクレバスに落下し雪崩に巻き込まれた。36時間の猶予でニトロを持ってピーターは救助に向かおうとするも果たしてアニーの運命や如何に? 俳優陣は頑張ったが、登山家は山ほどいるけれど命の危険を顧みずアタックするなどブラックな気持ちは永遠に理解出来んね。
3人を救う為に6人を犠牲にできるか?
公開当時に今は無き渋谷パンテオンで見たが、あまり記憶に残っておらず、最近ソフトを入手したので、特典のメイキング込みで再見。
K2で遭難した妹を救うリミットは22時間!兄がニトロ背負って仲間と危険な救助に向かう。
冒頭のモニュメント・バレーの断崖クライミングからのメインの兄弟の紹介と、その後の背景となる惨劇をテンポ良くみせて、数年後のK2での蟠りの再会と妹の遭難、救助隊のメンバーが横一列に並んで歩くカットまでの前半は結構快調。
救助側と妹側のドラマが平行する後半の展開は、山岳物特有の大自然との闘いや登山家の葛藤より爆薬のニトロを運ぶ微妙なサスペンスとクレバス内での人間ドラマと何故かこちら側でも、危険な場所に薬を獲りにいく見せ場などがありタイムサスペンス要素も含めて散漫で、思ったより盛り上がらず割とあっさりな印象。
特にニトロを運ぶサスペンスが、弱いのは致命的で、ニトロが太陽光線で爆発する設定が、なんと救助に出発してから明かされるのは、ヘンだと思う。ニトロに絡んだ「恐怖の報酬」のオマージュも描写も含め上手くない。
DVDのメイキングで監督とプロデューサーが『特攻大作戦』などの集団アクションのオマージュもあると言っていたが、集団アクションなのに、キャラクターの立ち具合も弱く、各人が山に関する得意技や見せ場を与えてからの危機が無いので感情移入し難いのも原因だと思う。集団アクション名手でもあるロバート・アルドリッチの『特攻大作戦』とか『ロンゲスト・ヤード』『飛べフェニックス』などにオマージュを捧げるならもう少し研究するべき。
メイキングでも製作者か、恐れている項目で観客が退屈しない様に、ダレ場を作らずカット割りやテンポが早いのはいいが、必要なキャラやドラマが愚かになっている印象。
モニュメントバレーやK2での断崖絶壁での絶対絶命的場面の殆どが、スタジオセットとブルーバックによる特殊効果だが、合成のマッチングが今一つなのも、スリルを弱めている。
良かった点は、主演のクリス・オドネルやスコット・グレンなどの主要キャストの登山場面が割と堂に行って、特にグレンはメイキングでみると自分から志願して結構危険な氷壁面を登っている。
実際にニュージーランドの3000メートル級の山をロケ地にして、人や機材の移動に手間と時間と金がかかる部分をこなして、前半のリアリティに貢献している点は、近年の何でもグリーンバック合成で済ます内省工業的撮影より、風景や環境を役者と共に刻む映画良さがある。
長期間製作が停止していた007シリーズの起死回生の一作「ゴールデン・アイ」のマーティン・キャンベル監督の演出もテンポ良く、メイキングで見るとロケ現場の結構な悪条件と特殊効果の多い作品を上手くまとめた手腕は、のちにの傑作「カジノ・ロワイヤル」に繋がると思います。
血袋ブシャーからラストまで急にテンポアップしてセリフもいきなり少な...
血袋ブシャーからラストまで急にテンポアップしてセリフもいきなり少なくなってどうしたの?ってなった。尺足りなくなったのか性急な終わり方をした。
ニトロの扱いが何か変だったけど見せ場は沢山あったし面白いことはおもしろかった。
作り手の熱意が溢れてる。
水はちゃんと飲まなきゃ
15年ぶりくらいに観た映画。 前回観た時の記憶が鮮明に覚えていて、...
「どう転んでも地獄だよ」
オープニングからエンディングまで
困難の連続で観ていて結構疲れます
普通に登るのも大変な雪山での映画撮影ですがスタッフの苦労のかいあって迫力のある
シーンがたくさんありましたK2も綺麗です
ストーリーは雪山物でよくある感じです
いいキャラしてた兄弟があっさり死んで
しまって残念でした
高い山に登る桁違いの危険がわかる
総合70点 ( ストーリー:65点|キャスト:65点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
完璧を求めることは出来ないのは理解しているが、岩や崖がセットだとわかる部分がはっきりわかってしまう。それでも実写部分は美しく迫力もあり、雪崩や崖から滑り落ちそうになる場面の緊迫感が相当に凄かった。そのような場面を見た後、こんなにたくさんの人が死んでしまって、山は本当に怖いと思った。
金持ちの悪役の話は余分だったかなと思う。これだけ極限状態に追い込まれてみんな命懸けの行動をとっているのに、そこでまた話を複雑にしなくても良かったんじゃないか。
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