「長いけど最後までぜひ」スパルタカス komasaさんの映画レビュー(感想・評価)
長いけど最後までぜひ
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序盤の「自分たちは野獣ではない!」という言葉を貫きながら、自由を求めて戦い続けるスパルタカス。理不尽なことを良しとせず、自分を貫く強さが表情からも伝わってくる。
それが周りにも伝わり、敗戦後の"I'm Spartacus"へと繋がったのだろう。
しかし運命は残酷で、仲間たちは見せしめのため街道沿いに磔にされていく。
最後、ローマの門外で磔にされ死を待つのみのスパルタカス。そこに奴隷から解放された妻子が奴隷商人とローマを離れるため馬車で通りかかる。この別れのシーンはとてもやるせない。
「あなたの子供は自由よ」と足にすがりつく妻とその腕の中の赤子。声を出す力もなくしたスパルタカスがじっと貼り付け台の上から見下ろす。
その瞳は、妻子に対する愛情と、念願の我が子の自由を見届けられた安堵と満足が入り混じったように見え心に残った。
全体を通じて主人公を演じたカーク・ダグラスの目が印象的。周りも大物揃い、それぞれ役に負けない存在感があり見ごたえがあった。
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