劇場公開日 2006年10月14日

「16年16本目はちょっぴり広告デザインの勉強になりそうなブラックユーモア的ディベート映画」サンキュー・スモーキング Aさんの映画レビュー(感想・評価)

4.516年16本目はちょっぴり広告デザインの勉強になりそうなブラックユーモア的ディベート映画

Aさん
2016年10月17日
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16年16本目はちょっぴり広告デザインの勉強になりそうなブラックユーモア的ディベート映画。喫煙者の肩身が狭くなる中いかにも喫煙万歳!みたいな名前で敬遠しちゃう人も多そうですが決して喫煙賞賛映画ではなく、煙草会社に勤める口が超達者な広告マン(ロビイスト)が主人公のブラックユーモア。一般社会から疎まれる事が多い煙草という商品を広告する為の主人公の喋りが屁理屈交えつつ論破的で超面白い。
わたしはデザイン校生で、課題用作品で煙草を題材にした映画(架空)を取り扱ったので非常に親近感があった。主人公も劇中「(広告のために)喫煙するシーンを取り入れた映画を作ろう」とか言い出すので個人的にニヤリ。なのにこの映画自体はほんとうに喫煙賞賛作品ではないので本編に喫煙シーンは無いという皮肉!
この映画の見所は煙草云々じゃない(そんなシーンは無い)。主人公がいかに世間一般の常識を、口ひとつで裏返しに出来るかっていうディベートシーンが見所。その中に別居中の息子との家族愛描写があったり(その息子も口がうまいんだけど生意気じゃなく痛快)社会風刺描写があったり。
絶対タイトルのせいで敬遠して観ない人が少なからずいると思うんだけど、「世間から疎まれるが一定の需要がある商品」が煙草なだけで煙草自体を賛美する作品ではないので嫌煙者喫煙者関係無く誰もが楽しめる作品だと思う。これはブラック・ディベートを楽しむ映画だ
そしてその「世間一般から疎まれるが一定の需要がある商品」業界は煙草産業に限らず銃産業だったり酒産業だったり、そっちの業界の広告マンも登場して、主人公と定期的に飲み会を開くンだけどそのシーンが最高に楽しそうで好き。頭のキレるディベート上手は観てて痛快だね〜。

冒頭オープニング・アニメーションもとってもオシャレ〜。自分も先述の課題でオリジナルタバコパッケージデザインしたことあるンだけど先に観てれば良かったァ〜。その際タバコパッケージのデザインは立派な商業デザインって記事読んだンだけどまさにそれだ

A