「デ・パルマの変態的カメラワークを堪能する映画。」スネーク・アイズ sigeさんの映画レビュー(感想・評価)
デ・パルマの変態的カメラワークを堪能する映画。
公開当時は冒頭の長回しばかりが話題になりましたが、
腰砕けのようなストーリーに皆がガッカリしていた記憶があります。
久々に動画サイトで鑑賞。
しかし、あれから十数年経って見直すと、
今ではすっかり毒気も抜かれてしまったデ・パルマ印がプンプンする、
強烈な作家性に溢れた映画でした。
「羅生門」のような語り口は後から“つながる面白さ”がありますし、
視力の悪いヒロインの“ボヤける視点”、
ホテルの各部屋をなめるように撮るクレーンカメラ、
まるで迷宮のようなホテル。
「ファム・ファタール」もイイ線行っていましたが、
こちらはニコラス・ケイジのやりすぎ演技が
映画全体に華を添えています。
コメントする