「これが処女作?信じられん」姿三四郎 吹雪まんじゅうさんの映画レビュー(感想・評価)
これが処女作?信じられん
79分の短縮版を鑑賞。
黒澤明の処女作とのことですが、既に黒澤エンターテインメント全開の作品に仕上がっていて驚かされました。さらには志村喬の出演。この時から信頼関係を築いていたのでしょうか。黒澤映画のアイデンティティが随所に見受けられます。
当時の子供達は大喜びだったのではないでしょうか。それこそ劇中の子供達が三四郎の歌を歌いながらはしゃぐように。分かりやすいストーリーにどこか滑稽さも滲ませる三四郎のキャラクター。「いいんです!」「いいんです!」と繰り返す三四郎は、堅物でありながら憎めない親しみやすさも併せ持っています。
試合での誇張した表現も観るものを驚かせ、楽しませてくれます。まさにエンターテインメント!やっぱり映画ってこうあるべきだよなぁ、と再認識させられます。
三四郎の内面的成長や、女性の繊細な撮り方など、見所の多い作品でした。
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