「嘘はね、自分が一番苦しいと思う」ニュースの天才 グッドラックさんの映画レビュー(感想・評価)
嘘はね、自分が一番苦しいと思う
大統領専用機にも置かれている格式ある政治雑誌に実際に起こった、若手記者による記事のねつ造事件。
身に覚えのあるジクジクした胸苦しさや不安な気持ちを追体験。なのに余韻は爽やかで、観る度に見事な作品だと思います。ビリー・レイ監督、2003年の作品です。
人当たりが良く魅力的な青年スティーブン。彼の記事は時流を捉え、なにより扇状的で面白いのですが…。
スティーブンに対峙する新米編集長チャックは、ジャーナリストらしい冷静な目で検証を始めます。スリリングで息苦しい展開なのに、青春映画みたいな瑞々しさなのが不思議な魅力、ヘイデン・クリステンセンとピーター・サースガードが素晴らしいです。
子どもが小賢しくなってきた頃に本作に出会って、メンドくさくても疑わしい時はきちんと向き合おうと改めて思いました。
あまりにも自分を大きく見せる嘘はね、本当は自分が一番苦しいと思います、苦しいと思える人間でいたいと思います。
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