劇場公開日 2001年7月7日

「痛い,救いがない」レクイエム・フォー・ドリーム アンディぴっとさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5痛い,救いがない

2022年10月30日
iPhoneアプリから投稿

 テレビを見ることが楽しみな中年女性サラ。息子はろくに働かず家の家電を勝手に売っては薬を買う。最初から嫌な雰囲気。
 ある日サラにテレビ出演の話が着て、ワクワクするサラ。自分が美しかった頃のドレスを着て行こうと思うが、体が入らない。ダイエットを決意して、しばらくサラは楽しそう。空腹に耐え、冷蔵庫が気になってしょうがない。あの、冷蔵庫に目がいってしまう衝動、わかります。悲しいことに。
息子がサラの薬を見て、これはドラックだ、身体に悪いといっていたが、ドラックではなくてもサラのように決められた量を守らず、乱用したら身体も精神もそりゃあおかしくなっちゃうよ。
 息子ハリーもろくに仕事もしていないのに恋人サラに一緒に店をやろうとか、もっとよく考えようよ。結局、違法なことをして行き詰まり、友人恋人と共にドラック漬けになってしまった。
 サラも哀れ、息子も哀れ、恋人のマリオンも哀れ。友達がまだいちばんマシかもしれないが、やはり哀れな結末。誰一人救われることなくどん底に。まあ、警告的な映画だけど、あまりにも救いがなくて観終わって気分はどんより。
 20年以上も前の映画だが、全く古さを感じない。

アンディぴっと