「【中性的なジェーン・バーキンの肢体が印象的な作品。セルジュ・ゲンズブールが愛した女性を美しく描いた作品。小学生時代に、ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュを聴いた時の衝撃は、忘れ難い。】」ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【中性的なジェーン・バーキンの肢体が印象的な作品。セルジュ・ゲンズブールが愛した女性を美しく描いた作品。小学生時代に、ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュを聴いた時の衝撃は、忘れ難い。】
■トラックでごみの回収をしながら暮らすクラスキーとパドヴァン。
2人は立ち寄ったカフェバーで酒飲みの主人ボリスに反発しながら働くボーイッシュな少女・ジョニー(ジェーン・バーキン)と出会う。
その夜、クラスキーとジョニーはダンスパーティで意気投合するも、クラスキーはゲイで、いざというときに男になれない・・。
◆感想
・今作は、2021年に、4K完全無修正版として、劇場で観たが余り心に響かなかった。理由は明確で、物語構成が単調で”無修正”を前面に出しながらも、シンプル過ぎたからである。
・但し、ジェーン・バーキンが当時恋人だったセルジュ・ゲンズブールの初監督の映画だとして、全裸を晒した演技には敬服する。
更に言えば、日本の大島渚監督の「愛のコリーダ」の湿性溢れる映像とは異なり、同じく全裸なのだが、今作のジョニーと、クラスキーの性交シーンには、乾性があり、エロティシズムの描き方に、フランスと日本では、随分違うものだな、と思ったモノである。
・映画館で観た際にはレートは、R18+であったが、余りそれは感じなかったかな。
■小学生時代に、ジェーン・バーキンの喘ぎ声の入ったジュ・テーム・モワ・ノン・プリュを聴いた時の衝撃は、忘れ難い。(そりゃ、そーだ!)
当時から女子にはモテていたが(ホント、スイマセン・・)、”別の大人の世界がある!”と思ったモノである・・。
<私は、小学生時代にフレンチ・ポップに嵌り、ジェーン・バーキン&セルジュ・ゲンズブールの娘である、シャルロット・ゲーンズブールの“魅少女シャルロット”に嵌り、それ以来彼女の映画&音楽のファンである。そして、遡って彼女の母親のアルバムを聴いて・・。(以下、自粛)
今作を観ると、フランスの性分化の習熟度合は、随分前から出来上がっていたのだなあ、と思った作品である。
<2021年6月 センチュリーシネマにて鑑賞>
<2022年8月4日 別媒体にて再鑑賞>