ニュー・イヤーズ・デイ 約束の日 : 映画評論・批評
2001年6月15日更新
2001年6月30日よりシネスイッチ銀座ほかにてロードショー
17歳、こんな生き方もあるんです
「17歳の主人公」というと、なにやら未成年犯罪ものの様に思われるだろうが、決してそうではない。この作品は「死」と向き合うことで「生」を決意をする2人の少年の1年間を描いた作品だ。
彼らが自分で決め実行する12の課題とは「使い古しの針でドラッグを打つ」というものから「アフリカでアイスクリームを食べる」といった微笑ましいもの、そして「地球に緑を取り戻す」などの真面目なものまで実に多種多様、それらが同一線上に並んでいるところが、「17歳」という年齢の危うさ、不安定さをうまく表現している。
そして、映画にリアリティを持たせるのに欠かせない要素が、1500人から選ばれ主演の2人を演じた俳優、アンドリュー・リー・ポッツとボビー・バリーの存在。一方は貧しく一方は裕福、一方は騒々しく一方はクールと、正反対のキャラクターながら、同じ目的である「1年後の死」に向けて疾走する少年たちを見事に演じた。特に映画初出演のバリーは、自らもミュージシャンとしてサントラに参加している。
なお、彼らが12の課題をクリアしていくたびに、スクリーンのどこかにそのナンバーが現れる。ご覧の際はぜひご注目を。
(編集部)