バッドランズのレビュー・感想・評価
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ノれなかった。
1958年、アメリカはネブラスカで実際に起きた事件を基に作られたそうで、
『テルマ&ルイーズ』や『俺たちに明日はない』を思い出す、破滅型の逃避行の物語です。
序盤から、犬、牛、ニワトリ、魚、など、動物の扱いが酷くて、不快でイヤな気持ちになった。
脚本的には起伏あるんだけど、なんか単調に感じた…
熱量が低いのか、薄味なのか、淡々としてる感じを受けて、イマイチ…
同じようなシーンばかり続くし、途中から、かなり眠くなった(笑)
まだ終わらない?まだ終わらない?と思いながら観てました。
楽しみにしてたけど、ガッカリ(笑)
マーティン・シーンは、チャーリー・シーンにもエミリオ・エステベスにも似てる。
シシー・スペイセクは『キャリー』のイメージが強いけど、やっぱり個性的でいいと思った。
この映画の良いとこは、彼女かな。
寝不足の人は熟睡出来ます
テレンス・マリック監督の幻の長編デビュー作で日本初公開。
長年見たいと思ってた作品だったから、否が応でも期待が高まって張り切って見に行った。
そしたら信じられないほどのクソ映画でびっくり。最初の20分くらいでいや〜な予感が漂ってたけど、キャラクターの感情のプロットが全く意味不明で理解できない。
90分の尺がめっちゃ長く感じて、後半はひたすらあくびが出て早く終わってくれってひたすら念じてた。
よく考えたらテレンス・マリック作品って当たり外れがめっちゃある。
いい時はめっちゃいいけど、クソな時はめっちゃクソ。
聖杯の騎士だっけ?2時間ただウロウロ歩いてるだけのやつとかあったし。
久々に観た時間と料金返してほしいと思った。
あと帰り立川から南武線乗って帰ろうと思ったら人身事故で電車止まってやがんの。まじで散々だった。
素晴らしかった
いろいろと乱暴な映画
4年前に観た『ソング・トゥ・ソング』では、手ブレ酔いにより途中退出してしまったので、今回は万全の体制で鑑賞。
実際の事件を基にしているそうだけどキットは、サイコパスだとは思わないまでも、あまりに突発的でカジュアルに人を殺していくから、なかなか共感しづらいキャラクターではあるし、ホリーも感情が希薄でこちらもちょっと...。
出会いから恋人になるまで早すぎかなと感じたし、さらに台詞回しのクセが強すぎて、字幕なしでは何言ってるか半分以上聞き取れない。
しかし田舎町や広大な荒涼地帯などロケーションは良いし、カメラワークなんかはわりと好み。砂埃で視界の悪い中でのカーチェイスもハラハラドキドキ。
元々そこまで悪人だったわけではなさそうだけど、交際を反対されただけで殺せてしまうものなのか、ホリーとの出会いによって良くない化学反応があったのか、実際の人物像に興味がある。
2人の心の機微を見たいと思う反面、これくらい荒っぽいのも良いのかなと、なんじゃかんじゃ楽しめた。
そしてエンドクレジット、そうだったキット役はマーティン・シーンだった。
あまりに似てるからいつの間にかエミリオのつもりで観てた。
保安官が言う「ジェームズ・ディーンに似てる」というのは顔だけじゃないんだな・・・
ストーリーテラーはホリー(スペイセク)。バッドランド=モンタナへの旅へと導く自分たちのモノローグ。最初はゴミ集配人の仕事をしていたキット(シーン)。無気力だが、ある程度真面目に仕事をこなす若者。なぜかクビになってしまったキットは職安に向うが、生きる目的も薄いので、人のいやがる牛舎の仕事にも不満じゃなかった・・・。知り合ったばかりのホリーにも、カウボーイになれると自嘲気味。ホリーはジェームズ・ディーンに似てるキットに徐々に惹かれていった。娘が不良と付き合ってると知って父親(オーツ)は怒り、娘の飼っていた犬を撃ち殺してしまう。おかげでキットが父親を殺しても、父に対する感情は静かだった・・・
死体をそのままにして家に火を点け、最初にたどり着いた場所では、人里離れた川のほとりで、木の上に小屋を作り暮らし始めた。そして、彼らの前に現れる賞金稼ぎや目撃者を次々と殺し、モンタナへとあてのない逃避行を続ける2人。最後はあっさりと捕まってしまった。
モンタナの荒涼とした土地がキットの心象風景とダブり、かなり心に残る作品。面白いとか感動するとか、そんな映画では一切ない。多分、朝鮮戦争へと出兵した経験があることを窺わせるが、そこで人を殺すことを何とも思わない感情が植え付けられたのだと想像できる。凶暴でもないし、犯罪者の顔でもない。ごくごく普通の青年の顔を持ち、自分が死ぬことを怖いとも感じない精神の持ち主。保安官や軍隊を相手にしても友達感覚でしゃべる姿も印象に残る。
【2012年ケーブルテレビにて】邦題:『地獄の逃避行』
不思議。自分は常人なので頭がオカシイこの作品の主役に感情移入は出来...
不思議。自分は常人なので頭がオカシイこの作品の主役に感情移入は出来ないが、かといって他の作品みたいに見るのが苦痛で早く終わって欲しいとは思わなかった。なぜだろう。演出の腕と言ってしまえばその通りなんだけどつまらない結論。まるで同じ人間の行動を追う様に普通に描いてるのがいいのか、雄大だったり牧歌的だったりする画と音がそうさせているのか。不思議。
マリック伝説第一章
伝説の監督テレンス・マリックの1973年のデビュー作。
強く惹かれ合うキットとホリーの若い男女。しかし、ホリーの父親に交際を反対されたキットは、衝動的にホリーの父を殺してしまう。二人の当てのない逃避行が始まる…。
実話を元にした作品。
テレンス・マリックと言うと、詩的な美しい映像と哲学的な内容が特徴。
本作では、まだストーリー主体。
貧しい身ながらもただ純粋に愛し合う若い男女。
が、大人はそれを理解しようとしない。
純粋な愛が狂おしい愛へとなり、若者は過ちを犯し、暴走する。
行く先々で無軌道な愚行を繰り返す様は弁護のしようがないが、破滅へ向かう姿は哀しい。
おそらくこの二人の愛の形は、一時だけ激しく燃え上がるタイプだろう。その始まりも終わりも唐突。
愛は時に残酷。
あちこちに後のマリックの片鱗も垣間見える。
心情を語ったナレーション、印象的な音楽、そしてアメリカの広大な土地の美しい映像。
ただの犯罪逃走劇+ラブストーリーとは違う雰囲気を醸し出す。
当時、この監督が映画史上稀にみる寡黙作家になるとは誰が予期しただろうか。
キットとホリーに扮するのは、若き日のマーティン・シーンとシシー・スペイセク。
破滅的なカップルを鮮烈に体現している。
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