劇場公開日 1994年

「良い白人から観たジェロニモ」ジェロニモ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5良い白人から観たジェロニモ

2015年3月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:65点|演出:65点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )

 白人が一方的に正しい西部劇制作の時代は終わって、西部劇もこの頃からアメリカ先住民の立場も踏まえた内容の作品になる。そういう方向転換は悪くない。

 しかしジェロニモは怒れる誇り高き孤高の戦士で、そんな彼をとりまく主要な白人の登場人物は彼に理解があって礼儀を知っている。何かそういうのが定型的すぎるというか伝説的に格好良く描こうとしすぎているというか。登場人物や歴史に迫るというよりは、恐れも苦しみも知らない英雄の戦いの話で、でもそれは少年漫画のように単純。あるいは悪い白人もいるけれどそうじゃないのもいることで、やっぱり白人の立場をそこそこに良く描こうとしているというのも透けて見える。
 それなりに迫力もあるのだが、ジェロニモの真実の姿にはほど遠い気がするし、雰囲気の出し方に注力していて人物の抱える苦悩や歴史の掘り下げ方が浅い。

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Cape God