「そんなには残らなかった」ミリオンダラー・ベイビー Kさんの映画レビュー(感想・評価)
そんなには残らなかった
クリックして本文を読む
何と言ってもヒラリースワンクの演技がすごい。
それを見るだけでも十分価値がある。
この映画の結局のメインポイントは典型的な病気弱っていちゃう系なのだが、久々にベタな感動系を見るのも悪くない。
イーストウッドが最後スワンクに殺してくれるよう頼まれ、葛藤するところは既視感を感じながらも感動的であった。
このレビューを投稿する前に人のレビューを見たりしたんだけれど、その中に死に対する願望は通常一時的な精神の衰弱や混乱によるものであり、カウンセリングを通してその願望をなくすことができると書いてあった。カウンセリングに通うとなったらお金がまたかかるし、ポジティブにものを考えられるようになるには相当のエネルギーが必要になってくる。そんなにしてまで生きるほどこの世界は素晴らしいものか。この映画の場合、主人公の彼女は自分のやりたいことを追求し、精いっぱいやり遂げ、これ以上の幸せを感じられるかどうか心配するレベルに幸せな状態にあった。私は「死の自由」が認められるべきであると思う。人がどう死ぬかそれを決められる時には決められた方がいい。
とはいえ、実際のアメリカでは患者がたとえ脳性麻痺等で体を動かせない状態にあっても意思を伝えることができればその意思に医師は従い治療をやめなければならないというルールがこの映画が公開されていた当時にすでにあったみたいだから、この映画の意図するところがイマイチ理解できない。
まぁいい映画であることは間違い無いだろう。低予算×撮影日37日という状況でもこんな大ヒット作を作ってしまうクリント イーストウッド恐るべし。次はジャージーボーイズを観たい。
コメントする